02.07
「AKB48 Group CIRCLE JAM 2023」鑑賞レポート~タイ語ミックスのスペシャルな「根も葉もRumor」も披露
2023年2月4日(土)、バンコクのセントラルワールド8階 centralwOrld LIVEにて 「AKB48 Group CIRCLE JAM 2023」が開催されました。本イベントは、AKB48と海外姉妹グループのメンバーやファンが、同じ街、同じ会場、同じステージに集う多様性と文化交流をコンセプトとしたもので、AKB48、BNK48、CGM48の3組が登場しました。
また、今回はバンコクで毎年行われているアジア最大級の日本文化イベント「JAPAN EXPO THAILAND」と共同での開催となりました。AKB48、BNK48の4期生は「JAPAN EXPO THAILAND 2023」初日のメインステージにも登場しています。
AKB48と海外姉妹グループがバンコクで集うのは、2019年1月に開催した「AKB48 Group Asia Festival 2019 in BANGKOK」以来、およそ4年ぶりです。
コンテンツプロデューサーを務めるのは、昨年BNK48を卒業したPupe (プーペ)。13:00開演の第1部のテーマを「Cute」、18:00開演の第2部のテーマを「Cool」とし、各グループはそれぞれのテーマのイメージに合ったメンバーを選出しました。またこのたびの限定ユニットとして、「TikTokチャレンジ選抜メンバー」もステージに登場しました。事前に行われたTikTok投稿の「いいね」の数を競う企画で、JKT48 Muthe(ムテ)、BNK48 Yoghurt(ヨーグルト)、BNK48 Ratah(ラター)、AKB48 Team TP 王逸嘉(オウ・イーカ)、AKB48 Team TP 林于馨(リン・ウシン)の5名が「 TikTokチャレンジ選抜メンバー」として選出されました。
第2部「Cool」公演 鑑賞レポート
第2部 “Cool”の出演メンバーは以下の通りです。
[AKB48]
小田えりな、倉野尾成美、佐藤綺星、下尾みう、向井地美音、村山彩希、茂木忍、山内瑞葵
[BNK48]
Cherprang(チャープラン)、 Miori(ミオリ 大久保美織)、Wee(ウィー)、Fond(フォンド)、Paeyah(パエヤー)、Hoop(フープ)、Niky(ニキー)、Minmin(ミンミン)、Fame(フェーム)、Popper(ポッパー)、Myyu(マイユー)、Mean(ミーン)、Monet(モネー)、Patt(パット)、Nene(ネネー)、Palmmy(パムミー)
[CGM48]
Izurina(イズリナ 伊豆田莉奈)、Pim(ピム)、Fortune(フォーチューン)、Sita(シター)、Kaiwan(カイワン)、Nenie(ニーニー)、Ping(ピン)、Lookked(ルークケード)
[TikTokチャレンジ選抜]
JKT48 Muthe(ムテ)、BNK48 Yoghurt(ヨーグルト)、BNK48 Ratah(ラター)、AKB48 Team TP 王逸嘉(オウ・イーカ)、AKB48 Team TP 林于馨(リン・ウシン)
AKB48と海外姉妹グループがバンコクで集うのはおよそ4年ぶりということで、会場には多くのファンが駆け付けました。公演開始前にはタイ語・日本語・英語の3言語で注意事項等を知らせるアナウンスが入り、国境を越えてAKB48とその海外姉妹グループが集結していることを再認識します。タイ語のアナウンスはBMK48のHoop、英語のアナウンスはCGM48のFortune、日本語のアナウンスはAKB48の村山彩希が担当しました。
Overtureの後、AKB48の「久しぶりのリップグロス」でステージが始まると会場は大きな歓声に包まれます。メンバーはグループごとに揃いの衣装で登場です。
1曲目の「久しぶりのリップグロス」ではAKB48をセンターにしたフォーメーション、続けて2曲目の「呼び捨てファンタジー」はBNK48、3曲目の「呼び捨てファンタジー」はCGM48をセンターに据えてのパフォーマンスと、どのグループにもスポットライトが当たる構成となっていました。
4曲目に披露したのは「根も葉もRumor」。日本では「どえらいダンス」と話題になり、バンコクのファンにも人気の楽曲です。コンテンツプロデューサーのPupeが必ずセットリストに入れたかった曲でもあり、第2部の中で注目の一曲となりました。イントロが流れ始めると会場から大きな歓声があがり、人気の高さが伺えます。「根も葉もRumor」のサビ前にはハイタッチをする振付があり、この日のステージでもグループの垣根を越えてハイタッチをしている姿が印象的。ダンスの難易度が高いこの曲ですが、AKB48、BNK48、CGM48の力強いパフォーマンスでフルバージョンを完走し、第2部のテーマである”Cool”を余すところなく表現しました。
その後のMCパートでは、グループごとに挨拶。3グループが一堂に会するイベントということで、CGM48のメンバーからは「AKB48、そしてBNK48の先輩方、アイドルとしてずっと活動してきてくれてありがとうございます。」という声も上がりました。CGM48にはメンバー兼支配人として伊豆田莉奈が在籍していて、この日もステージ上で通訳の役割を果たしていました。CGM48に移籍してからタイ語が上達したそうで、これまでの努力の成果が発揮されています。今回のステージでは専門の通訳者はおらず、メンバー内ですべて完結させているのが驚きです。
■ 伊豆田莉奈(CGM48支配人)超ロング独占インタビュー~タイに住む一人の女性として
グループごとの紹介の後は曲紹介に移ります。ここでもやはり話題になるのは4曲目に披露した「根も葉もRumor」。今回は3グループでの披露でしたが、もしBNK48かCGM48にやってもらうとしたら、どちらのグループにやって欲しいかという質問が上がり、それに対しAKB48の村山さんは「そうですねー、いずりな(伊豆田莉奈)さんセンターの”根も葉も”を見てみたいです。」と返答。CGM48で「根も葉もRumor」がリリースされる日が来るのでしょうか。
また、「根も葉もRumor」は高難易度のダンスということで、その練習期間についても触れられていました。BNK48とCGM48のメンバーは約一か月という短い期間でこの曲を練習されたそうで、AKB48のメンバーからは「本当にすごい!!」と驚きの声が上がります。
曲紹介の後はタイ遠征の感想へ。AKB48の茂木忍は「タイ料理の中でもパッタイが好きです。」とコメントし、タイ遠征中はパッタイを沢山食べていたと明かしました。この日の公演前にもパッタイを沢山食べたそうで、喉までパッタイが詰まっています、とジェスチャーを交えて伝えます。その様子に会場からは笑い声が起こりました。
村山彩希は「タイ語って難しい!」とコメント。「普段オンラインお話会とかで海外の方が頑張って日本語を喋ってくれるのはすごいことなんだなって思いました。」と、海外ファンへの尊敬の気持ちを示しました。
また、茂木忍は「リハーサルがすごく楽しかったんです。」と事前リハーサルの様子を振り返り、「タイのメンバーは練習してても『フゥー!!』って合いの手を入れてくれたりするんです!」と、BNK48やCGM48のメンバーと交流を深めたことを明かしました。
MCパートの後は、「TikTokチャレンジ選抜メンバー」による「大声ダイヤモンド」。「TikTokチャレンジ選抜メンバー」の5名は第1部では「走れ!ペンギン」を披露していました。その後は各グループからのメンバーで構成されたユニットごとに、「蜂の巣ダンス」、「必然性」などを歌い上げます。この中で、特に会場からの歓声が大きかったのは13曲目に披露した「おしべとめしべと夜の蝶々」。
この曲は女性同士の恋愛を示唆するような一曲で、今回はAKB48の村山彩希とBNK48のチャープランのデュエットで披露されました。村山彩希が可愛らしい雰囲気の白いドレス、チャープランが格好良い雰囲気の黒いドレスでステージに登場すると、会場からは歓声が上がります。曲中にはセリフの掛け合い部分があり、今回は日本とタイ語を交えての掛け合いとなりました。また、この曲は終盤にはキスのフリをするパフォーマンスがあることでも知られていて、今回もチャープランが村山彩希の頬にキスをする素振りを見せます。これに会場は大盛り上がり。歓声を通り越して叫び声まで上がっていました。
会場の熱気が冷めやらぬまま、MCパートに入ります。ここでは「TikTokチャレンジ選抜メンバー」の自己紹介が行われました。今回の「AKB48 Group CIRCLEJAM 2023」はAKB48、BNK48、CGM48の3グループでの開催でしたが、この「TikTokチャレンジ選抜メンバー」にはJKT48から1名、AKB48 Team TPから2名が選出されました。
MC後には「前しか向かねぇ」、「元カレです」、「Make noise」を続けて披露。テーマである「Cool」が存分に感じられるチョイスになっています。曲調だけでなく、それぞれの曲のダンスもカッコよさやスタイリッシュさを感じさせるものが多く、見せ場では度々会場が湧きたちました。
ラストは「ビリーバーズ」。BNK48の12枚目のシングルでもあるこの曲は、作詞をAKB48の岡田奈々、振付を出演メンバーの村山彩希が担当しました。MVは選抜メンバー16人が9日間にわたって日本を訪れて、北九州市などで撮影されるなど、日本とのかかわりが深い一曲です。今回は特別に日本語の歌詞をミックスしたバージョンでのパフォーマンスとなりました。
そんな「ビリーバーズ」をAKB48と同じステージで披露するということで、それぞれのグループにとって大きな意味のある選曲だったと言えるのではないでしょうか。この曲は本公演のテーマソングにもなっているということで、AKB48とBNK48だけでなく、CGM48やJKT48、AKB48 Team TPも含めたグループ同士の交流が深まったことを感じる素敵な一曲でした。
「ビリーバーズ」が終わりメンバーがステージから退場すると、会場からは自然とアンコールの声が上がります。手拍子と共にアンコールを求める声が数分続き、その声に応えてメンバーがステージ上に登場。CIRCLE JAM 2023のTシャツと短パンに衣装チェンジしたメンバーの登場に、会場が再び熱気に包まれます。
アンコールでは「ดีอะ(D.AAA ディーア) 」、「少女たちよ」、「重力シンパシー」を続けて熱唱しました。「少女たちよ」はBNK48 4期生のデビュー曲であり、今回の「JAPAN EXPO THAILAND2023」でも披露されています。
最後は「メロンジュース」で締めくくり。この曲では動画や写真撮影が許可されていたため、会場のファンの多くがスマートフォンなどでステージ上のメンバーたちを撮影していました。また、「メロンジュース」ではメンバー、そして会場のファンがタオルを振り回しながら楽しんでいる姿が印象的で、メンバーとファンが一体になって楽しんでいる様子でした。
「メロンジュース」が終了すると、メンバーがステージ上に並び、AKB48総監督の向井地美音がコメント。
「コロナの影響で海外の姉妹グループのメンバーとステージに立つことが中々できなかったんですけど、皆でそれを乗り越えてこういう風に一緒にライブが出来たこと、ファンの皆さんにも直接会えたことが何よりも嬉しいです。また皆さんと沢山交流できるのを楽しみにしています。本日は本当にありがとうございました!」と感謝の気持ちを示しました。
最後には全員での記念撮影。その後、メンバーたちは惜しまれながらステージを後にします。これにて今回の「AKB48 Group CIRCLE JAM 2023」幕を閉じました。
アンコールも含めて全21曲を披露し、会場を大いに盛り上げたメンバーたち。”Cool”というテーマに相応しく、力強さやカッコよさを十分に感じる公演でした。このイベントを通して一段階成長した彼女たちの今後の活躍に注目です。
≪セットリスト≫ 曲名/言語
M00 Overture
M01 Hisashiburi no Lip Gloss(久しぶりのリップグロス) JP
M02 Yobisute Fantasy (呼び捨てファンタジー) TH
M03 12 Byou (12秒) TH
M04 Nemo hamo Rumor (根も葉もRumor) JP/TH
M05 Oogoe Diamond (大声ダイヤモンド) TH/IN/CH
M06 Hachinosu Dance (蜂の巣ダンス) JP/TH
M07 Hitsuzensei (必然性) JP/TH
M08 Return match (リターンマッチ) TH
M09 Ame no Pianist(雨のピアニスト) JP/TH
M10 Arashi no Yoru Ni Wa(嵐の夜には) TH
M11 Namida no hyomen Choryoku(涙の表面張力) JP
M12 Kiss wa Dame yo(キスはダメよ) TH
M13 Oshibe to Meshibe to Yoru no Chou Chou(おしべとめしべと夜の蝶々)JP/TH
M14 Maeshika mukanee(前しか向かねえ) TH
M15 Motokare Desu(元カレです) JP
M16 Make Noise TH BNK48 ALL
M17 Believers(ビリーバーズ) JP/TH
EN01 ดีอะ(D.AAA ディーア) TH
EN02 Shoujotachi yo(少女たちよ) TH
EN03 Juuryoku Sympathy(重力シンパシー) JP
EN04 Melon Juice(メロンジュース) JP
AKB48 Group CIRCLE JAM 2023
[開催日]
2023年2月4日(土) 第1部 13:00開演 / 第2部 18:00開演(現地時間)
[会場]
centralwOrld LIVE
[主催]
株式会社Vernalossom
▼イベント公式サイト: https://akb48circlejam.com/
▼AKB48 Group Circle Jam Official Youtube Channel:AKB48 Group Circle Jam Official Youtube Channel – YouTube
▼TikTok「AKB48 Group Asia」:AKB48 Group Asia (@akb48group_asia) オフィシャル| TikTok
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<取材、撮影:児玉瑞歩(タマサート大学ジャーナリズム&マスコミュニケーション学部)>
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