2022
09.04
09.04
スサノヲ篇(12)抹消された「天皇家の祖・スサノヲ」
五十鈴川(写真)のほとりに、アマテラスを祀る伊勢神宮内宮がある(筆者撮影)
多神教世界の神は、暴れ回る力が強いほど尊ばれた。丁重に祀れば、恵みをもたらす神に裏返ると信じられていたからだ。この理屈から言えば、スサノヲ(素戔嗚尊)は日本最強の神として称えられるべきだったが、神話の中で簑笠を着せられ、蔑まれた。これは、スサノヲが8世紀の朝廷の政敵だったことを暗示している。スサノヲは、単純な架空の存在ではない。それどころか、ヤマトの王家の祖神の誕生に、深くかかわってい…
Source: Foresight