2022
07.01

<北朝鮮内部>コロナ関連実態調査(1) 咸北道では3~5%死亡の地域も 「政府集計を信じる人いない」 際立つ幼児と高齢者の死亡

国際ニュースまとめ

◆老人の姿が減った

・咸鏡北道B市

居住する〇〇洞の人民班は27世帯で、子供を含めて6人が死亡した。近隣の人民班では、平均すると2~4人が亡くなり、多い所は5人以上死んだ。ただ、当局はコロナで死亡とは集計していない。病気があった人がコロナにかかって亡くなったケースが多いと思うが、元の病気を死因として処理している。

遺体の処理は、コロナで死亡した(と推測される)場合は国が費用負担して火葬したにもかかわらず、死亡診断はほとんど結核、肺炎などにしていると聞いた。

薬が不足しているので子供の死亡が多かった。熱が出たら当局が解熱剤を1日分配布するのが原則だが、子供用の薬がなくて大人用を与えている。薬がないせいで高熱が出て耳が聞こえなくなったり、言葉が出なくなったりする子供が出たそうだ。

年寄りが大勢亡くなったのは言うまでもない。高齢者は5月の都市封鎖以前から医薬品不足で大勢死んでいたし、今回のコロナでも死んだ。今、街中では70歳以上の高齢者の姿がめっきり減った。

北朝鮮地図(製作アジアプレス)

◆責任逃れのためにコロナ死隠蔽

コロナの死亡者に関しては、国の発表を誰も信じていない。道の労働党組織が地区別にコロナの対処を担当してきたので、死者が発生して責任問題になるのを幹部たちが嫌ったのだと思う。

中央も人民も騙そうとしている。中央党の幹部が平壌からB市に来て都市封鎖の時に防疫事業を担当したが、死亡者が多く出ると問題になるので、コロナではなく既存の病気で死亡したと判定させている。国が発表する死者数は実際とは全然違う。

経済がひどい。一日2食以下で暮らしている人がほとんどで、3食食べているのは金持ちだけだと言い合っている。商売がうまくいかずお金を得る方法がないので、国が配給をくれないかと待っている人ばかりになった。(続く)

※アジアプレスでは中国の携帯電話を北朝鮮に搬入して連絡を取り合っている。

 

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Source: アジアプレス・ネットワーク

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