05.31
タイの空港でトランジットしたサル痘患者と接触の12人を厳重に監視
タイ保健省疾病管理局は2022年5月30日(月)、タイでトランジットをした後にオーストラリアに向かい、オーストラリアでサル痘を発症した人物と接触した12人を、厳重な監視下に置いていると明らかにしました。
タイ保健省疾病管理局によると、この12人は、サル痘確定患者と同じ便の乗客と客室乗務員です。
12人は、サル痘の潜伏期間である21日間監視されます。過去7日間は無症状とのことです。
今回の12人とは別に、プーケットで疑われた5つの症例は、サル痘ではなく、単純ヘルペスウイルス(HSV)だったことも明らかにされました。
なお、これまでタイではサル痘感染者は確認されていません。
サル痘について
(1)概要
サル痘はリスなどのげっ歯類が自然宿主として考えられ、天然痘同様の症状を伴う急性発疹性疾患です。従来、アフリカに発生する風土病であり、2021年12月から2022年5月までにカメルーン(25例陽性、うち5例死亡)、中央アフリカ(6例陽性、うち5例死亡)、コンゴ(民)民主国共和国(1238例陽性、57例死亡)、ナイジェリア(48例陽性、死亡例0)が報告されています。
(2)症状
潜伏期間は5~21日(通常は6~13日)、致死率は数%~10%と報告されています。初期症状は、発熱、悪寒、背中の痛み、筋肉痛、リンパ節の腫れ等であり、発熱後1~3日で特徴的な発疹が顔や四肢に現れ、口の中や性器、目にも発疹が現れることがあります。臨床的には天然痘と区別が困難です。
(3)予防法
サル痘の流行地では以下のような感染予防対策を心がけ、感染が疑われる場合には、直ちに医師の診察を受けてください。
●症状のある人の飛沫・体液等との接触を避ける。
●サル痘を保有する可能性のあるげっ歯類等のほ乳類(死体を含む。)との接触を避け、野生の狩猟肉(ブッシュミート)を食べたり扱ったりすることを控える。
●石けんと水、またはアルコールベースの消毒剤を使用した手指衛生を行う。
(参考)
○厚生労働省検疫所
https://www.forth.go.jp/news/20220521_00001.html
■サル痘の発生状況(サル痘を風土病としない複数国での新規発生)|外務省
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