2025
11.06

第一次世界大戦中に兵士が書いた「瓶に入った手紙」がオーストラリアの浜辺で見つかる。その内容は?

国際ニュースまとめ

第一次世界大戦中の1916年、フランス戦線へ向かう途中だった2人のオーストラリア兵が書いた手紙が、100年以上の時を経て西オーストラリア州の海岸で発見されました。

地元住民のデブラ・ブラウンさんによると、10月9日、家族でビーチ清掃中に、砂の上に転がるシュウェップス社製の小瓶を見つけたといいます。「私たちはいつもビーチのゴミを拾っているので、見逃すことはありません。この瓶も、まるで拾われるのを待っていたようでした」とAP通信に語りました。

瓶の中に入っていたのは、1916年8月15日の日付で鉛筆書きされた2通の手紙。筆者は27歳のマルコム・ネヴィル二等兵と37歳のウィリアム・ハーレー二等兵で、アデレードを出航した輸送船に乗り、フランスの戦場へ向かう途中でした。

ネヴィルは母親宛てに「食事はとても良い。1食だけ海に葬ったけどね」と書き、「船は揺れているけれど“ラリーのように幸せだ”」とつづっています。BBCによると、この“as happy as Larry”という表現は、当時のオーストラリアで「とても幸せ」という意味で使われていたといいます。彼はその数カ月後、戦場で命を落とします。

もう1人のハーレーは「見つけた人が今の私たちのように元気でありますように」と記し、戦争を生き延びたものの、1934年にガス攻撃の後遺症とされるがんで亡くなったとCNNは伝えています。

ブラウンさんは瓶が長く海に漂っていたのではなく、砂丘に埋もれていたと推測しています。「瓶の状態は完璧でした。フジツボも付いておらず、紙の文字も読める状態でした。もし海にあったなら、陽に焼けて読めなくなっていたでしょう」と話しました。

ブラウンさんは手紙に記された住所をもとに兵士の親族を探し出し、ネヴィルの大甥ハービー・ネヴィルさんとハーレイの孫娘アン・ターナーさんに連絡しました。ターナーさんは「本当に奇跡のよう。まるで祖父が墓の中から私たちに手を伸ばしてくれたように感じます」と語り、ハービーさんも「戦地へ向かう彼があんなに明るく前向きだったなんて。本当に立派な人でした」と振り返りました。 

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Source: HuffPost