2025年7月にスタートした夏ドラマはなんと30作品以上！その中から、第1話での離脱はもったいない！と感じた5作品を厳選しました。無料配信動画サービス「Tver」のお気に入り数やSNSフォロワー数（2025年7月29日時点）などから期待度を読み解き、ドラマ好きライター視点で注目ポイントや楽しみ方を紹介していきます。

 ※一部ネタバレあり、スタート日の早い作品から紹介

『40までにしたい10のこと』テレビ東京系

【毎週金曜深夜24時12分～　7月4日スタート】

“かわいい”風間俊介が最強すぎる。名作になりそうな極上のドラマ

風間俊介さん主演。10年間恋人なし、会社と家を往復するだけの毎日を送り、恋愛と縁遠くなったアラフォー男子・十条雀（風間さん）と、高身長のアラサー部下・田中慶司（庄司浩平さん）との楽しくて、もどかしい恋を描くオフィスラブストーリー。Tverのお気に入り数44.6万から、注目度の高さが読み取れます。

雀が書いた「40までにしたい10のことリスト」を、慶司が偶然目撃したことで2人は急接近。「タコパ」「キス」など雀の願いを慶司のリードで叶えていきます。

見どころは、久々の恋に戸惑い、控え目にときめく雀役の風間さんの様子がとにかく愛らしいこと！風間さんは「心に決めたのが、可愛くなろうと！」と会見でもコメントしていました。

持ち味である「小動物的なかわいさ」に全振りする風間さんは、2014年の『それでも、生きていく』（フジテレビ系、坂元裕二さん脚本）以来の「風間ショック」を世間に振り撒いています。新たな代表作になる予感大の作品です。

188cmの相手役・庄司浩平にブレイクの予感。『初恋、ざらり』監督タッグも注目 

雀を翻弄する“スパダリ”慶司役、188cm・25歳の庄司さんにも注目です。150人以上の応募者から選ばれたという逸材。演技のレベルが高く評価されている風間さんとの絶妙な化学反応や、身長差を活かした恋愛模様も見どころ。さりげなく、グイグイ雀の心を揺さぶる演技力、語学堪能な知的さもありブレイクの予感です。

また、同局で2023年放送の『初恋、ざらり』池田千尋監督とのタッグもポイント。『初恋、ざらり』は、風間さんと小野花梨さんのダブル主演。軽度の知的障害のある女性との恋愛を、緻密な演技と演出で描き出しました。

男性同士の2人が愛を深めていく本作でも繊細な愛の表現が見られます。 

『愛の、がっこう。』フジテレビ系

【毎週木曜22時～　7月10日スタート】

「祝福されない」愛より気になる！？怪演俳優たちが演じる激ヤバキャラが大渋滞

木村文乃さん主演、まじめすぎる高校教師・小川愛実（木村さん）と、読み書きが苦手なホスト・カヲルこと鷹森大雅（ラウールさん・Snow Man）の「祝福されない」愛を描くラブストーリー。 

Tverお気に入り数が64.4万と高い数値で注目度の高さをうかがえる本作。とにかく「ヤバい」濃厚キャラが多くて楽しい。怪演が話題の俳優陣が演じる不穏まみれの愛実の両親も必見です。

大手企業勤めの愛実の父・誠治（酒向芳さん）と専業主婦の母・早苗（筒井真理子さん）。誠治のモラハラ発言に対して、早苗がバジルの葉を摘み取り、嚙みちぎる戦慄のシーンには思わず鳥肌が。

最近でも、酒向さんは『最愛』（TBS系）『燕は戻ってこない』（NHK）、筒井さんは『虎に翼』（NHK）『泥濘の食卓』（テレビ朝日） などで強烈なキャラを熱演し驚かせたばかり。そんな怪優陣の競演が楽しみです。

田中みな実がやさぐれテレビＤ、“朝ドラ「あんぱん」次郎”が不倫クズ銀行員で登場

愛実の友人・テレビディレクターの町田百々子（田中みな実）もいい意味でヤバい。離婚し、引っ越したばかりの部屋で、焼酎を片手にやさぐれ感満載でIKEA家具を組み立てるというシーンが魅力的でした。

一方、朝ドラ『あんぱん』（NHK）の主人公・のぶ（今田美桜さん）の夫・次郎を演じた中島歩さんは、愛実の婚約者・川原洋二役で登場しています。誠実な次郎とは180度異なるクズっぷりがお見事。愛実と交際しながら不倫を続けるダメダメな銀行員役がドハマりしています。

また、カヲルに「弟」の治療費を何度も無心に来るダメ母・香坂奈央（りょうさん）もかなり強烈です。

『放送局占拠』日本テレビ系

【毎週土曜21時～　7月12日スタート】

放送局が舞台のシリーズ第3弾。今回も「…ウソだろ」＆爆破シーンが大連発

櫻井翔さん主演、2023年「大病院占拠」、2024年「新空港占拠」に次ぐ「占拠シリーズ」の第3弾です。今作は、櫻井さん演じる刑事・武蔵三郎が、放送局を占拠した「妖（あやかし）」と名乗る謎の武装集団から要求を突きつけられるタイムリミット・バトル・サスペンスとなっています。

本作が3作目となる人気シリーズとあって、Tverのお気に入り登録が136万人、Xが23.9万人、インスタグラムも24.2万人と圧倒的なフォロワー数を誇っています。

今作も武蔵のお決まりフレーズ「…ウソだろ」（第3弾1話では開始4分後に発動。合計4回と大サービス！）や現象（武蔵がぶら下がる、爆弾が爆発する、仲間が裏切る）が満載。

リアタイしながら誰が裏切るのか、武装集団メンバーは誰なのかを予想したり、ツッコんだり…。SNSで視聴者同士が共感しながら楽しめそうです。

「熱湯風呂」「金だらい落下」…ツッコみたくなるお笑い演出が楽しい

放送局が舞台とあって、お笑い要素も強めの本作。占拠前に「妖」のメンバーが武装したまま局の中を歩き回っても怪しまれないなど、これまでの施設では見られなかった点も面白い。

 「ドッキリ大成功」や「熱湯風呂」、「金だらい落下」など昔懐かしい昭和テイストのバラエティ番組要素も豊富で今後のネタが楽しみ。

筆者は個人的には武蔵の「…ウソだろ」的に警視庁の捜査官・本庄杏（瀧内公美さん）がたびたび吐く「…冗談でしょ」にも注目しています。

『19番目のカルテ』TBS系

【毎週日曜21時～　7月13日スタート】

まるで探偵！？徹底的な対話による「問診」で症状の謎を突き止める総合診療医の物語

松本潤さん主演、「脳外科」「眼科」「整形外科」など臓器ごとに分けられた18の専門分野に次ぐ、19番目の新領域の総合診療科の医師を描くドラマです。

TVerお気に入り数が84.7万、インスタフォロワー数も12万人と松本さんのファン、日曜劇場ファンの期待が高い本作。近年整備されたものの、広く世間にはその存在が知られていない総合診療医というのが興味深い作品です。

松本さんが演じるのは、新たに着任した総合診療医・徳重晃。どこの科に行っても病名がわからなかった複雑な症状を抱えた患者と徹底的に向き合う「問診」が見どころ。

「タイパ」「コスパ」優先の病院内でじっくりゆっくり患者の暮らしや家庭環境、心の状態までも含めて「総合的に」診察、聞き込みを行って患者の症状がどんな病気からきているのか突き止めていく。まるで謎解きのような不思議な医療ドラマです。

敵対する医師たちとの院内バトル、芸人俳優の活躍や豪華ゲストも期待

新参者にも関わらず、採算や効率など度外視で他の科も巻き込んで診察を進める徳重は病院内では敵だらけ。特に外科部長・東郷陸郎（池田成志さん）と息子・康二郎（新田真剣佑さん）、整形外科科長・成海辰也（津田寛治さん）との院内バトルも見どころポイント。

つかみどころのない穏やかな性格で謎に満ちた徳重。その生い立ちや総合診療医を目指したきっかけなど人間ドラマも気になります。藤井隆さん、矢部太郎さんといった芸人俳優陣の活躍、仲里依紗さんや津田健次郎さんらに次ぐ豪華俳優ゲストも、日曜劇場ならではで楽しみなところです。

『しあわせな結婚』テレビ朝日系

【毎週木曜21時～　7月17日スタート】

ドラマファン垂涎の布陣…阿部サダヲ×大石静×松たか子による極上のサスペンス

阿部サダヲさん主演、大石静さん脚本、松たか子さんヒロインという最強タッグによる令和のホームドラマ。独身主義を貫いてきた50歳の弁護士・原田幸太郎（阿部さん）と秘密を持つ美術教師・鈴木ネルラ（松さん）の電撃婚から始まるマリッジサスペンス。 

ドラマファンの心を掴んで離さない脚本家、キャスティングの組み合わせで、今クールでは圧倒的な注目度を誇る本作。Tverお気に入り数75.5万、第1話放送から1週間でTVer再生数が300万を突破（2025年7月17日～7月24日計測）と、人気の高さもデータから読み取れます。

“ヘン”なネルラを愛してしまった幸太郎…“変態婚”夫婦から目が離せない

なんとも言えない不気味さが漂う“ヘン”なネルラが魅力的。エレベーターで偶然出会った幸太郎に現金入りの紙袋を渡す、突然幸太郎の隣でクロワッサンを貪るように食べ出す。「今、口が勝手に動きました」「なかなか激しいの、私」と言動もちょっと“ヘン”。

そんなネルラに検事も経験した敏腕弁護士の幸太郎が「女神みたいだ」「名前もヘンだが、寝相もヘンだ」とどんどんハマっていく。それは視聴者も同様。

ネルラの教え子たちが語る「変態同士の結婚」は言い得て妙。殺人犯かもしれない、ヘンな妻と恐怖を感じながら暮らす幸太郎夫婦を一番いい席でのぞき見する感覚がまた楽しい。

家族付き合いが苦手な幸太郎の生い立ちや、刑事の黒川竜司（杉野遥亮）がネルラの事件を執拗に追う理由も気になるところ。笑いと恐怖を巧みに交えてつづる大石脚本と名シーンを楽しむインスタグラムの展開も注目したい。

【画像】見続けるべき2025年夏ドラマ5選 

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