06.28
米最高裁、LGBTQ+の本を扱う授業に子どもを参加させなくていいと判断。親の訴えを支持
米最高裁(2019年10月8日)【あわせて読みたい】米最高裁、トランプの「出生地主義」見直しへの差し止めを制限。大統領は「勝利」と歓迎
米連邦最高裁判所は6月27日、LGBTQ+をテーマにした本を使う小学校の授業に自分の子どもを参加させないよう求めていた親の訴えを認める判決を言い渡した。
この裁判では、カトリックやイスラム教徒などの親が、メリーランド州モンゴメリー郡の公立学校教育委員会を訴えていた。
親たちは、同教育委員会が「宗教的な理由がある場合、生徒はLGBTQ+のキャラクターが登場する本を使った授業に出席しなくてもよい」という方針を撤回したことは、宗教的な教育をする自由を侵害していると主張していた。
判決は6対3で、保守派の6人の判事が原告の訴えを支持し、リベラル派の3人が反対した。
賛成したサミュエル・アリート判事は、「最高裁は、親が子どもに宗教的な教育をする権利を長年にわたり認めてきた」と多数派意見で述べた。また、「根拠が乏しい」とした親たちの主張を退けた下級審の判断は誤りだと指摘した。
一方リベラル派のソニア・ソトマイヨール判事は、「財政的に厳しい学区は、訴訟や欠席確認に費用がかかることへの懸念から、カリキュラムを検閲して、宗教的に異議が生じる可能性のある教材を排除しすることにつながりかねない」という考えを反対意見で示した。
ソトマイヨール判事は、「これまで地域で選ばれた教育委員会に任されてきたカリキュラムに、一部の親が拒否権を持つのを認めることになる」とも指摘している。
授業で使う本の例として挙げられたLGBTQ+当事者が登場する本(2025年4月15日)右派の訴えを認めるようになっている最高裁
最高裁は近年、「差別の禁止が信教の自由を侵害している」とする原告の訴えを支持する判決を相次いで言い渡している。2023年には、同性カップルの結婚式用ウェブサイト制作を拒んだデザイナーの訴えを支持した。
また共和党議員が多数を占める州では、公立学校にキリスト教を持ち込もうとする動きが進んでおり、教室に十戒を掲げる法案が可決されたり、聖書に基づくカリキュラムが導入されたりしている。
また、LGBTQ+に関するテーマを扱う書籍もターゲットになっており、性的指向や性自認について教える授業を制限する法律も次々と可決されてきた。
今回の最高裁判決は、そうした宗教色を強めようとする右派にとっての勝利であり、全米に影響を及ぼす可能性もある。
最高裁で弁論が始まる前の4月、アメリカ自由人権協会(ACLU)メリーランド支部のデボラ・ジョン氏は「我が国で分断がますます深まる今、さまざまな背景を持つ人々について学ぶ教材やカリキュラムに子どもたちを触れさせないようにすることは、社会に分裂をもたらし有害だ」と述べている。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。
Source: HuffPost




