06.22
筋トレや勉強、継続率が8倍に。利用者200万人の習慣化アプリ開発者に聞く「三日坊主にならない」テクニック
エクササイズや英会話の学習を張り切って始めたものの、数日で挫折……日々忙しいビジネスパーソンにとって、何かを習慣づけるのは、至難の技だろう。
しかし、習慣化アプリ「継続する技術」の開発者で、bondavi代表の戸田大介さんによると、アプリ利用者200万人のデータをもとにした“習慣三原則”を守った人は、勉強や筋トレの継続成功率が8倍高くなるという。
三日坊主で終わらないためのコツとは?前編では、戸田さんに習慣化の秘訣を聞いた。
著書「継続する技術」(左)が大ヒット中の戸田大介さん(右)最初は「毎日5分」小さな目標から始める
――著書『継続する技術』によると、筋トレや勉強は80%以上の人が30日以内に挫折するそうですね。三日坊主を防ぐための、第一の秘訣はなんでしょうか?
“習慣化大原則”の一つ目は「ものすごく低い目標からスタートする」ことです。
筋トレならば 、1日5分だけやってみる。例えば、スクワット30回を2 セットにとどめ、それだけやったら終わりにします。
ただ、ずっと5分だけというわけではなく、少しずつ時間を延ばしていきます。30日の間、5分続けられたら、次は10分に増やすというふうに。何日経ったら、何分増やすという決まりはなく、ご自身の負荷が無理のない範囲で判断してOKです。
5分だけでは、当然ジムに行くことはできません。着替えるなどの準備だけで時間を使ってしまうため、自室で行うことが前提となります。
ちなみに、ジム入会者の95%が30日以内に挫折して、行かなくなるというデータがあります。外に出かける格好に着替えたり、ジムまで移動したりと「面倒だな」と思う手間が増えるからなのでしょう。
まだ運動習慣がない場合、家での筋トレを5分、10分、15分…と毎日継続できるようになったら、次なるステップとしてジムに通うことをおすすめします。それもいきなり毎日ではなく、平日は自宅で筋トレ、週末だけジムに行くという具合で、少しずつ慣らしていくのです。
最初はたった5分で「本当に効果が出るのか?」と不安に思うかもしれません。ただ、「毎日5分」を継続すれば1年後には、30分〜1時間ほどできるようになると、アプリ利用者の調査で判明しています。
逆に、いきなり「毎日1時間」と高い目標を掲げてしまうと途中で続かなくなり、「挫折のループ」に陥ってしまいます。無理をせず小さくコツコツと始めるのが、結局は一番の近道なのです。
勉強など習慣化したいことは「1日5分」から始めることがコツだといいます習慣化したいことを行うタイミングは?
――まずは「毎日5分」を継続することが大切なのですね。習慣化したいことを行う時間帯にも留意したほうがよいですか?例えば、毎朝8時にするなど、時間を決めておくことは効果的なのでしょうか?
習慣化にはタイミングが重要です。習慣化したいことでも人はすぐに忘れてしまうもの。さらに、思い出しても行動できないこともありますよね。例えば、出勤前に「筋トレをしよう」と思っていたのに、会社に着いてから「忘れてた」と思い出しても、仕事中であれば当然できないわけです。
ここで大切なのが、習慣化三原則の2つ目である「動けるときに思い出す」こと。自分が動きやすいタイミングを狙って、習慣化したいことを行うようにしましょう。
行動するタイミングは、時間帯で決めるのではなく、シャワーの前後や通勤・通学中など「すでに習慣化している行動」にくっつけると成功しやすくなります。例えば、筋トレならシャワーを浴びる前に、音声教材の勉強なら通勤・通学中にやるなどです。
人間の心理には「慣性の法則」のようなものがあり、何か行動をしていると、その勢いで他のこともしやすいのです。逆に、疲れてソファでスマホをダラダラと見ているときに、「よし今から筋トレするぞ」とはなりにくい。ダラダラし続ける慣性が働いているからです。
――アラームを設定するなど、タイミングを知らせるリマインダーは設けたほうがよいですか?
リマインダーは非常に有効です。アラームだけでなく、やるべきことを書いた紙を、壁に貼るのもおすすめします。より簡単で確実なのは、例えば、シャワーの前にストレッチをするなら、浴室の前にヨガマットを置いておくなど、習慣化したいものが目につくようにしておくことですね。
アラームだけでなく、やるべきことを書いた紙を、壁に貼るのもおすすめだそう習慣化に「モチベーション」は必要?
――世間では、運動や勉強の継続には「モチベーション」が大切だとも言われます。習慣化するために、モチベーションを高めることは必要なのでしょうか?
モチベーションは、日によって上がったり下がったりするもので自分でコントロールすることはできません。
そのため、モチベーションに頼ると、それが沸かない日は「今日はやる気が出ないから…」と行動をスキップしてしまい、習慣化することは難しくなります。
習慣というのは、何百日あるいはそれ以上続ける長期戦です。その前提で、日々モチベーションを保ち続けるのは、かなり難しいことでしょう。
では、どうしたらいいかと言うと、「モチベーションがなくてもできる状態」にしておくのです。
人間は、モチベーションがあるから実行できるという一方で、まずは行動してみることで、モチベーションが高まるという側面もあります。はじめは全然やる気がなかったけれど、5分だけやってみたら、「もっとやりたい」とやる気が出てきたという経験はありますよね。それで「今日は頑張れたな」と自己肯定感が高まり、次の日の行動につながるモチベーションになるのです。
(取材・執筆/鈴木拓也、編集/荘司結有)
【PROFILE】戸田大介さん
山形県尾花沢市出身。新卒で電通アイソバー(現・電通デジタル)に入社し、データアナリストとして勤務した後、bondavi 株式会社を創業。2016年に習慣化アプリ「継続する技術」、2018年に集中アプリ『集中』をリリース。収入のほぼ全てをユーザー任意の寄付とし、しばらくは支出超過に苦しむも、徐々に口コミで評判が広まり、『継続する技術』は国内 No.1 習慣化アプリとなり200万ダウンロード、『集中』は自社最高の300万ダウンロードを記録し、2023年に「寄付のみで黒字化」を達成。著書に『継続する技術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)がある。
Source: HuffPost




