2025
05.15

防衛省が導入検討のイスラエル製ドローン、ガザの避難民テントへの攻撃で使用と報道。子ども含む30人以上を殺害か

国際ニュースまとめ

イスラエル軍の攻撃で破壊されたガザ北部ベイトラヒアの避難民テント。この攻撃で死傷者が出たと報告されている。(2025年4月17日)イスラエル軍の攻撃で破壊されたガザ北部ベイトラヒアの避難民テント。この攻撃で死傷者が出たと報告されている。(2025年4月17日)

イスラエルの軍需大手「Elbit Systems」(エルビット・システムズ)の自爆型ドローン「SkyStriker」(スカイストライカー)が4月、民間人が身を寄せるガザの避難民テントへの爆撃に使われたと、アルジャジーラなどの海外メディアが報じている。

SkyStrikerは、防衛省が2025年度に導入を検討している小型攻撃用ドローンの候補機の一つで、すでに実証試験を終えている。

「戦闘で実証された攻撃能力」と謳う

独立系メディアDrop Siteによると、エルビット社のSkyStrikerが4月、ガザの避難民テントなどへの爆撃で少なくとも5回にわたって使用され、子ども14人を含む30人以上が殺害された。

4月17日には、自爆型ドローンがガザ南部ハンユニスの避難民テントに突入。女性3人と子ども5人を含む少なくとも10人が死亡した。Drop Siteは、「現場ではSkyStrikerの部品がはっきりと確認された」と伝えている。

ガザで負傷者の治療に当たるアル・シファ病院のモハメド・アブ・サルミヤ院長はアルジャジーラの取材に、重篤なレベルのやけどを負った多くの患者が運ばれてきていると証言した。「戦争のこれまでの段階で、これほどの熱傷の症状を見たことがない」と話し、多くは顔や胸などにやけどを負っており「こうしたケースでの回復率は0%」だという。

アルジャジーラは「これは新たな形の戦争。遠隔操作され、実験的な戦争であり、ガザは実験室のように扱われている」と報じている。

【画像・動画】ガザで民間人への攻撃に使用されたSkyStrikerの残骸

SkyStrikerとは、どんな特徴を持ったドローンなのか。

エルビット社はホームページで、SkyStrikerの性能について「完全自律型の滞空型兵器で、操縦者が指定した目標を発見・捕捉・攻撃できる」と説明。また、内部に5〜10kgの弾頭を搭載でき、「高精度な攻撃を可能にする」としている。

紹介映像では、「戦闘で実証された精密な攻撃能力」とも謳っている。

2025年度に310式を購入予定

防衛省は2025年度予算に、小型攻撃用ドローン(310式)の取得経費として32億円を計上している。これまでに、SkyStrikerなどイスラエル製4機のほか、オーストラリア製2機、スペイン製1機の計7機種の実証試験を実施した。今後、一般競争入札を経て選定する方針。

今回ガザでの使用が報じられたエルビット社のSkyStrikerは、日本の輸入代理店である「日本エヤークラフトサプライ」と防衛省が2024年に実証試験の契約を結んだ機種だ。

SkyStrikerが避難民テントへの攻撃に使われたと報じられたことについて、「武器取引反対ネットワーク」(NAJAT)代表の杉原浩司さんは「パレスチナ人の命と引き換えに開発された武器を税金で買うなど、あってはならないこと」だと批判する。

「ガザでジェノサイドが行われている今、イスラエル企業の武器を防衛省が購入することになれば、もう歯止めが利かなくなる。このままイスラエル企業や軍との関係を強化していくと、いずれは武器の共同開発や、日本の武器をイスラエルに売り込むことにもつながりかねない」(杉原さん)

2024年には、イスラエル製ドローンを購入しないよう防衛省に求める署名も提出されている。2025年5月にも防衛省前で抗議デモが行われ、参加者たちは「買って応援ジェノサイド」「虐殺加担をやめろ」などと反対の声を上げた

イスラエル製ドローンを購入しないよう求める声をどう受け止めているのか。防衛省はハフポスト日本版の取材に、「特定の国の装備品の取得を予断することなく、総合的に検討を行った上で、我が国の防衛に必要な装備品を適正に調達できるよう努めていく考えです」とコメントしている。

【取材・執筆=國﨑万智(@machiruda0702.bsky.social)】

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Source: HuffPost