2025
01.09

デジタル庁も後援。第1回「生成AI大賞2024」受賞結果を発表。医療現場、法律相談でも生成AIが活躍中?

国際ニュースまとめ

生成AIが業務やサービスに積極的に導入されている現代、今後も様々な領域で多種多様な活躍が期待されている。

生成AIの活用の促進やルール・ガイドラインの整備、提言などを行うGenerative AI Japanは、日経BPが発行・運営する経済メディア「日経ビジネス」と共同で、生成AIの優れた活用事例を表彰する「生成AI大賞2024」を開催。

今回が初開催となるアワードにて、グランプリなどの各賞を受賞した団体を紹介する。

【アワード概要】

主催:Generative AI Japan

共催:日経ビジネス

協力:日経BP総合研究所

後援:デジタル庁、経済産業省、文部科学省、JETRO、独立行政法人情報処理推進機構、AI Safety Institute、一般社団法人日本ディープラーニング協会

生成AI大賞2024生成AI大賞2024

名古屋鉄道がグランプリを受賞

アワードでは、2024年9月上旬から10月上旬までの約1カ月間にわたり募集を受け付け、139件の応募があった。生成AI分野の有識者で構成された審査委員会が厳正な審査を実施し、グランプリを含む8件が表彰された。

グランプリを受賞したのは、名古屋鉄道「名古屋鉄道グループにおける、3レイヤーでの生成AI活用プロジェクト」。

名古屋鉄道・名鉄グループでは、経営課題であるグループDXの一環として生成AI活用を進めており、デジタル推進部では3段階の活用レベルを設けてツール整備と活用支援を実施している。また、活用レベルに応じて、グループ内で広く利用可能なツールやRAG(大規模言語モデルによるテキスト生成に、外部情報の検索を組み合わせることで、回答精度を向上させる技術)を利用できるツールを展開している点も評価された。

統制強化と活用支援を通じて、実務担当者が生成AIの有効性を認識することや、サービス向上に直接寄与する活用事例を今後も増やしていくという。

医療現場、法律相談でも生成AIが活躍

イメージがぞイメージがぞ

生成AI大賞2024特別賞には、Ubie「生成AIが実現する、人的資本最大化による病院経営支援ソリューション」と、弁護士ドットコム「誰でも法律相談ができる社会へ。生成AIを活用したAI法律相談チャットサービス」が選ばれた。

Ubieが展開する、診療の質向上を支援する医療機関向けサービスパッケージ「ユビーメディカルナビ」の生成AIは、20近いユースケース(システムやソフトウェアがどのように利用されるのかを、ユーザーの視点から記述したもの)に対応し、かつ柔軟なプロンプトチューニングで、医療機関の様々な場面で活用されている。

退院サマリ作成ユースケースでは、生成AI活用したグループと生成AI非活用グループで42.5%の作成時間効率化と27.0%の心理的負担低減効果を有意に認めているという。AIを用いた効率化により生まれたリソースを適切に配分することで、病院経営支援、ひいては日本の医療費最適化を目指している。

弁護士ドットコムの展開する「チャット法律相談」は、同社が運営する無料法律相談サービス「みんなの法律相談」に寄せられた138万件以上の相談データを元に学習した生成AIを用いた、AI法律相談チャットサービス。法律相談の中でも上位の相談数を占める、ストーカーやつきまとい被害、嫌がらせ行為、精神的な強要や夫婦間のトラブルなどに特化し、現在は約5万6000件の相談が寄せられているという。

生成AI大賞2024優秀賞には、NECビジネスインテリジェンス株式会社「生成AIで切り拓く! 業務改革の新時代」、セブン&アイ・ホールディングス「生成AI+RPAで販促メールの制作工数を年間約1万時間削減」、タイルライフ「『タイルAI』による建材選定アシスタント」、ライオン「生成AIの民主化 ~誰もが生成AIを活用し、未来を拓く新しい仕事の形へ~」、千代田区立九段中等教育学校「教育活動を充実させるため学校用にカスタマイズした独自生成AIシステムの開発」が選ばれた。

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Source: HuffPost