患者の家族はUCEP（緊急患者に対する普遍的な医療費負担制度）に基づき、アヌサワリーチャイの病院への搬送を希望していました。トンローの病院では患者の容態に対応できず、改めてアヌサワリーチャイの病院へ転送されたため、治療開始が2時間遅れました。

この遅れにより、患者は適切なタイミングでの治療機会を逸した可能性があります。タイ国立救急医療センター事務局長は、「このような事態は看過できない」と述べ、救急医療従事者以外による患者の搬送を禁じると強調しました。

現在、タイ国立救急医療センターはボランティアの身元や搬送に至るまでの経緯を調査中。今回の事例は、救急搬送システムにおける課題を浮き彫りにしました。