08.09
読者と日本の「レイシャル・プロファイリング」を語る。「ハフポストミーティング」開催【イベントレポート】
SDGs、ウェルビーイング、新時代のキャリア、ジェンダー平等、人権ーー。
ハフポストは、この変化の時代に新しい価値観を示し、読者が生きる、働く上で指針にできるメディアを目指しています。また、毎日の気持ちをちょっと上げてくれるようなエンタメ・ライフスタイル情報も強化しています。
2024年は、ハフポスト日本版に日頃から親しんでくださる読者・ユーザーの皆さんとつながり、日頃感じていること、様々なご意見や今後の発信への要望をお聞きしたい。そんな思いから、ハフポスト日本版では「ハフポストファンコミュニティ」のメンバーを募集を開始しました。
登録していただいた方の中から、希望される方には、今注目すべき最新の社会課題・トレンドを知る「ハフポスト・ミーティング」や、「メンバー限定取材会」、スポンサード企業提供の「商品モニター・体験会」など、各種のクローズドな会にご参加いただく機会の提供を予定しています。
7月29日(月)に開催された第1回「ハフポスト・ミーティング」のテーマは「レイシャル・プロファイリング」。前半では、ハフポスト日本版の國﨑万智記者が、2021年から取材を続けているレイシャル・プロファイリングのシリーズ報道について語ったほか、参加者の皆さんと意見交換しました。
後半では、「ハフポスト日本版のコンテンツに求めること」「今後やってみたいこと」などをテーマに、参加者の方々と自由に語り合いました。
イベント当日の様子を紹介します。
「一過性にしないために、気をつけていることは?」
ハフポストのオフィスがある東京・原宿で、ハフポストの記者たちと「ファンコミュニティ」のメンバー10人が集まって開催された本イベント。開始前から皆さんと談笑するなど、和気藹々とした雰囲気でスタートしました。
冒頭の自己紹介では、趣味や参加者が今ハマっていることに加え、それぞれの「最近気になっているニュース」について紹介。アメリカの大統領選挙やパリ五輪の開会式、東京都知事選挙後の動向などが話題に上がるなか、今回のイベントのテーマであるレイシャル・プロファイリングについても関心を寄せる声が上がりました。
レイシャル・プロファイリングの報道を続けてきた國﨑記者は、外国ルーツの人に対する「ドレッドヘア」を理由とした職務質問の動画を見て衝撃を受けたことが、取材を始めた大きなきっかけだと話しました。
國﨑記者はその後、海外にルーツを持つ人たちへのアンケートや個別インタビュー、47都道府県警察への調査、警察関係者への取材、警察庁への情報開示請求などを通して、レイシャル・プロファイリングが生まれる背景と現在地を継続して報じています。
イベント開催の2日前には、警察のレイシャル・プロファイリングを生む「ノルマ制度」の弊害についての記事も公開し、公権力による人種差別の構造的な問題を浮き彫りにしました。
参加者からの質問タイムでは、「センシティヴなテーマを扱うにあたって配慮したことや、特に社会に伝えたいことはありますか?」という疑問が投げかけられました。
國﨑記者は、「レイシャル・プロファイリングという人権侵害は、警察から見た目で『外国人』だと判断されることがなく、それによって職務質問を頻繁に受けずにいられるという『特権』を持つマジョリティがそれを容認しているために続いている問題でもあります。当事者の声を伝えるだけでなく、目撃した第三者にできることなど、様々な切り口から報じることを心掛けています」と答えました。
また「一過性の問題にしないために気をつけていることは?」という質問には、「レイシャル・プロファイリングを終わらせることが、このシリーズ報道の目的。そのためには、被害の実態を可視化することに加えて、『警察官がなぜレイシャル・プロファイリングをしてしまうのか』という、問題の構造を明らかにすることが大切だと思っています」と続けました。
読者に聞いた「これからのハフポストに求めること」
イベントの後半では、「ハフポストに求めること」や「ハフポストと一緒にやってみたいこと」を聞きました。
「社会問題について関心を持って話し合える人が周囲に少ないので、読者同士がもっと交流できるリアルイベントがあれば嬉しい」という意見には、他の参加者の多くも賛同。「関心の異なる読者たちが交流を通して学び合える機会があれば楽しそうですね」「学生団体が繋がれる場所があったら盛り上がりそう」などの提案もありました。
その他にも「どうすれば読者が社会問題の解決に参画できるのかなど、意外と知らない基礎的なところを知りたい」「今のハフポストが発信していることを、とことん広く深く発信してほしい」などの声が寄せられました。
また「多くの人には刺さらなそうなトピック(笑)も軽視せずにすくってくれるところも魅力なので、そういった分野も引き続き発信し続けてくれたら嬉しいです」というコメントも寄せられるなど、参加者のユーモアのある言葉選びに会場が和む場面もありました。
1時間20分に及ぶ第1回「ハフポスト・ミーティング」はあっという間に終了し、イベント後も読者や記者が語り合う様子が印象的でした。
第2回は9月11日に開催されます。反響を呼んでいるキャンペーン報道「ネットスラング『子持ち様』問題を考える」をテーマに、ハフポスト日本版の相本啓太記者が語ります。
子育てや介護がある社員に限らず、「誰にとっても」働きやすい環境にするためにはどうすればいいのかーー。
育児をきっかけに転職した相本記者自身の経験も踏まえ、働き方改革の「次」の課題として浮上したこの問題をどう解決すればいいのかについて意見交換します。
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Source: HuffPost