2024
07.24

チャーシューや茹で鶏がご飯にのった香港料理「焼味(シウ・メイ)」。大好物を食べ歩く

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「香港焼味酒家 赤坂璃宮 」の焼味(シウ・メイ)「香港焼味酒家 赤坂璃宮 」の焼味(シウ・メイ)

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香港料理や広東料理というと、何を思い浮かべるでしょうか? ワンタン麺や、ピータンの入ったおかゆ、エビシュウマイや米粉で作られたモチモチの腸粉(チョンファン)など、人それぞれに料理が思い浮かぶのではないかと思います。

そんな中、最近、東京のいろんなお店で気軽に食べられるようになったのが、チャーシューや茹で鶏ののったご飯の「焼味(シウ・メイ)」ではないでしょうか。

初めて食べたのはいつだったか忘れてしまいましたが、香港のどの街にもある、庶民的な料理です。ガラス張りの店内に吊るされた赤いチャーシューの塊や、鶏が目印になっています。

日本でも、中華街などに行くと、こうした光景を目にすることもあるのではないでしょうか。

私のような単なる観光客からすると、有名なお店でなくとも、テイクアウトできるホテルの近くのお店や、空港のチェーン店でも食べられるとうれしいもので、1回の旅行で2、3回は「焼味」を食べていました。

空港でも「焼味」が食べたくて、チェーン店においてあるのを見つけると、ギリギリになるまでお店に入っているほどでした。

焼味の何が好きかというと、独特の香りのするチャーシューでしょう。日本のチャーシューとは違い、肉には赤みのある色がついています。この赤い色は、麹によるものなのだとか。うまみが凝縮していて、肉の部分が半透明になっているのも特徴です。これは、日本のように豚の塊肉を煮込んで作るのではなく、呂で焼いてつくるところからきているようです。余分な脂分などが落ちることで、凝縮された味わいになっているのでしょう。

鶏の場合は、日本よりも黄色くて皮のうまみも一緒に味わう仕上がりになっています。骨付きのものを、中華包丁で切り分けているものも多いようです。味は、チャーシューのように甘味のあるタレで味付けられているのではなく、シンプルな味が多くなっています。本場では、鶏だけでなく、ダチョウの肉もよくみかけます。

付け合わせのネギもたまりません。日本でも業務スーパーには「姜葱油」(ジャンツォンジャン)という商品が売っていますが、これが近いかもしれません。香港では「薑蔥油」といいます。むしろ、薑蔥油が食べたいから、焼味が好きなのかというくらい、個人的にはこの葱が好きなのです。

焼味は、以前は東京で食べられるお店が限られていましたが、最近はぐっと多くなってきました。気軽に行けるのは、東京・飯田橋、吉祥寺、赤坂と都内に3店舗ある「香港贊記茶餐廳飯田橋店」ではないでしょうか。庶民的な香港の「茶餐廳(カジュアルなレストラン兼喫茶店)」にいるような雰囲気で、お客さんも、日本の人よりも中華圏の人が多くて、ここがどこなのか一瞬わからなくなるほどです。

テーブルにはガラス板がのっていて、間にメニューがはさみこまれているのも本場の香港っぽいし、濃いめのミルクティーが、香港で有名な黒白淡奶というブランドのカップに入って出てくるところも憎い。

私は、香港気分を味わいたくて、この黒白淡奶のカップをフリマサイトで購入してしまったほどですが、香港好きの間では、けっこうな「あるある」かもしれません。

香港焼味酒家 赤坂璃宮」は、虎ノ門ヒルズの中にある虎ノ門横丁という一角にあります。このお店は、高級広東料理店の赤坂離宮が出したカジュアルなお店で、名店の味が気軽に食べられるお店です。

お皿や盛り付けも上品で、スープに入っている大根にも味がしみていて、メインのお肉も高級感が感じられます。焼味が初めての人にも食べやすいのではないかと思いますが、なによりいいのは、薑蔥油がちゃんとついてきて、おいしいところでしょう。

「粤港美食 二号店 」の焼味「粤港美食 二号店 」の焼味

神保町の「粤港美食 二号店 」は、横浜中華街にあるお店の二号店。中華街のお店は、『孤独のグルメ』などでも紹介されたこともあってか行列が絶えませんが、二号店は比較的入りやすいし、店内も落ち着いてゆっくり食事ができる雰囲気です。

しかも、焼味を中心にしたお店になっています。こちらのお店には夜行きましたが、四角いお皿に焼味が盛り付けられていて上品です。お肉も、チャーシューに加え、カリカリのローストポークもあり、なかなかです。お昼のランチは1000円以下でも食べられるのがうれしいです。ただ、薑蔥油はついていないようでした。

こうしたお店には、必ずといっていいほど、おいしいワンタン麺もあり、焼味もワンタン麺も食べたい……となってしまうのが悩ましいところですが、その分、何度も通いたくなります。

ここに紹介したお店は、都内で焼味が食べられるお店の中のほんの一部。これからも、新しい焼味のお店ができたと聞きつけたら、食べにいってみようと思っています。

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Source: HuffPost