マリナーズ球団会長付特別補佐兼インストラクターのイチローさんがSMBC日興証券が主催する「教えてイチロー先生」という企画に登場した。

イチローさんが学校の先生に扮し、生徒役となった人たちの様々な質問に答えた。

「貯金って、する意味ありますか？」という質問の答えからわかった、数々の偉業を成し遂げてきたイチローさんだからこそ語れるお金に対する考え方は、私たちも参考になる。

貯金ってする意味あるの？

質問者は、「お金は貯金するよりも自分に投資した方がいいと思うのですが、貯金って、する意味ありますか？」とイチローさんに問いかけた。

すると、イチローさんは「自己投資は凄く大事なこと」と回答。

その上で、ドラフト会議での話題をあげたイチローさん。

ドラフト会議で指名された選手の多くが「契約金を何に使うか」という質問に対し、「貯金する」と答えるそう。

イチローさんは質問に対し、「何にお金を使うかを考えて欲しい」とアドバイスした上で、自身の過去のエピソードを明かした。

2012年、トレードによりマリナーズの本拠地・シアトルからヤンキースの本拠地・ニューヨークに移り住むことになった際、自宅でトレーニングを行うことができる環境が欲しいと考えたという。

トレーニングのマシンを置くことができる物件を探すのに苦労し、家賃も高額だったそうだが、自分への投資のために金額は惜しまなかったと振り返った。

自身への投資を惜しまない、イチロー選手の覚悟とは？

イチローさんが行った自己投資の背景には、ある覚悟があった。

イチローさんは、日本のプロ野球に9年間所属したのちに、アメリカMLBでの挑戦。

日本のプロ野球在籍時の年俸は、全選手の中でもトップクラスだったというが、なんとアメリカに挑戦する際には、貯金がゼロだったという。

「アメリカで結果が出せない＝僕の人生は無いも同然」と当時の覚悟を語ったイチローさん。

こうしたイチローさんの強い覚悟からくる、自身への投資を惜しまない姿勢が、数々の記録を打ち立てた原動力だったのかもしれない。