01.21
警察署長宅で起きたとされるレイプ事件を報じた米新聞、町中の販売機から盗まれる
アメリカ・コロラド州ユアレイで、警察署長宅で起きたとされるレイプ事件の疑いを一面で報じた地元新聞が町中の販売機から盗まれた。
発売日に姿を消したのは「ユアレイ・カウンティー・プレインディーラー」の1月18〜24日号で、新聞販売機で売られていた数百万部が1月18日早朝に盗まれたという。
同紙共同発行人のエリン・マッキンタイア氏は読者へのメールで「今週のニュースを地域の人々に読ませたくなかった人がいたことは明らかです。どの記事を読んで欲しくなかったかについては、皆さんのご想像にお任せします」と伝えた。
盗まれた1月18〜24日号一面では、2023年5月にユアレイ市のジェフ・ウッド警察署長宅で開かれたパーティーで複数人に何度もレイプされた、という17歳女性の訴えを取り上げていた。
パーティーには、警察署長の義理の息子らを含む複数人が参加しており、女性は当時ウッド警察署長とその家族は2階で寝ていたが、泣き叫んで抵抗しても誰も助けてくれなかったと語っている。
新聞の盗難事件を受けて、ユアレイ市はレイプ事件は警察ではなくコロラド州捜査局(CBI)が捜査中だとするプレスリリースを掲載した。
また、CBIは暴行事件の3人の容疑者逮捕を発表。そのうちの2人、ガブリエル・トルヒーヨ容疑者とアシュトン・ウィッティントン容疑者は拘置所で身柄を拘束されており、カンザス州で逮捕された3人目は事件発生時に未成年だったため名前を公表されていない。
ユアレイ・カウンティー・プレインディーラーは、この3人目の容疑者が警察署長の義理の息子だと報じている。
ユアレイ・カウンティー・プレインディーラーによると、盗まれた新聞は、盗難を報じた数時間後に同紙のオフィスに返還された。届け出た地元住民は盗難を認めているという。
この人物は、新聞を盗んだのは1面記事が理由だとしているものの、レイプ事件との関係は明らかになっていない。
ユアレイ・カウンティー・プレインディーラーは、盗まれた号は返還前に250部刷り直しており、19日朝に新聞販売機に再配布したと報じている。
マッキンタイア氏は、「新聞を盗んだからといって記事が止まるわけではないということを理解していない」と読者へのメールで伝えている。
「数百部の新聞を盗んでも、報道の自由を封じることはできません。私たちのコミュニティも我々も、それを許すことはありません」
ハフポストUS版の記事を翻訳・加筆しました。
Source: HuffPost