2023
04.14

宮崎英高さんがゲーム業界に入ったきっかけは、あの名作だった。「世界で最も影響力のある100人」に選出

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アメリカの雑誌『タイム』は4月13日、毎年恒例の「世界で最も影響力のある100人」を発表した。日本からは岸田文雄首相に並んで、ゲーム開発者の宮崎英高(みやざき・ひでたか)さんが選出された

ゲームサイト「ポリゴン」によると「世界で最も影響力のある100人」にゲーム開発者が選出されるのは、2007年の任天堂・宮本茂氏に続き2人目だ。

宮崎英高さん(2015年撮影)宮崎英高さん(2015年撮影)

■「テレビのような受け身のメディアでは決して再現できないようなゲーム独特の感情をもたらす」と称賛を受ける

宮崎英高さんは2004年にフロム・ソフトウェアに入社。電ファミニコゲーマーによると、『アーマード・コア4』シリーズで初めてディレクターを担当した。その後は『デモンズソウル』や『ダークソウル』、『ブラッドボーン』、『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』、『エルデンリング』などの話題作を、ディレクターとして手がけた。2014年からはフロム・ソフトウェアの社長を務めている

ゲーム開発者のニール・ドラックマンさんは、タイム誌への寄稿の中で、2022年にヒット作『エルデンリング』について、「テレビのような受け身のメディアでは決して再現できないようなゲーム独特の感情をもたらすことができる」と称賛した。

その上で、「宮崎のゲームはプレイヤーに達成感とスマートさを感じさせるが、それは宮崎自身と彼が率いるチームの妥協のないアプローチによるものだ」と評価している。

■「ICO」をプレイしたことがきっかけで運命が変わった

アメリカの雑誌『ザ・ニューヨーカー』のインタビュー記事によると、宮崎さんは静岡県出身。慶應義塾大学を卒業後、IT企業オラクルに務めていたが、2001年にプレイステーション2用にSCEが発売したゲーム『ICO』(イコ)を友人に勧められて遊んだことによって運命が変わったという。

2001年に発売されたPS2向けゲーム「ICO」のパッケージ2001年に発売されたPS2向けゲーム「ICO」のパッケージ

『ICO』は上田文人さんがディレクターを務めたアクションアドベンチャーゲーム。霧に包まれた古城で、主人公の少年イコが少女ヨルダと「手を繋いで」冒険するという内容だった

『週刊ファミ通』2021年12月16日号への寄稿で、宮崎さんは『ICO』をプレイした際の感動について、次のように述べている。

「そこには、想像もしていなかった、語られない美しい体験と物語があり、友人には大変申し訳なかったのですが、静かに感動し、無口になってしまいました。そして、それを切っ掛けに私はその時勤めていた会社を辞め、ゲーム業界、フロム・ソフトウェアの門を叩きました。大袈裟でもなんでもなく、私の人生を変えたゲームでしたし、それが『ICO』であったこと、また、上田さんのゲームであったことを、勝手に誇りに思っています」

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Source: HuffPost