12.19
『ジョーズ』の影響?乱獲でサメ減少、スピルバーグ監督「本当に申し訳ない」
もっと読みたい>>サメやエイの数は、過去50年で71%も激減。絶滅から守るために「もう時間がありません」
「本当に申し訳ないと思っています」
12月18日、スティーヴン・スピルバーグ監督はBBCラジオのインタビューで、「『ジョーズ』の影響で乱獲が進み、サメの個体数が減った」として、後悔の念を語りました。
1975年に公開された『ジョーズ』は、海辺の町を襲う巨大な“人喰いサメ”のと人間の戦いを描いたパニック映画。
サメが襲ってくるシーンで流れる、恐怖が迫ってくるような音楽も有名です。
そんな『ジョーズ』に出てくるサメのモデルは「ホホジロザメ」と言われることが多いですが(諸説あり)、ホホジロザメは国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで絶滅危惧II類に指定されており、絶滅が危惧されています。
ホホジロザメだけではありません。1970年から2018年にかけて、世界の海に生息する外洋性のサメとエイの個体数が、71.1%も減少しているという研究結果が2021年に発表されました。
カナダ・サイモンフレーザー大学のネイサン・パコーロー博士研究員らの研究グループによると、調査した31種類のうち24種類、つまり4分の3以上が絶滅の危機に瀕しているようです。
その大きな原因の一つは、人間による「乱獲」だと指摘されています。サメ保護団体「シャークリーグ」によると、サメやエイは、ヒレや肝油などを目的に乱獲されたり、釣りやダイビングなどのレクリエーションのために捕獲されたりしてきました。
2022年11月に開催されたワシントン条約の第19回締約国会議では、サメの資源管理が大きなトピックの一つでした。新たに54種のサメが取引規制の対象となることが決定するなど、保護を強化する動きが見られます。
同番組でスピルバーグ監督は、映画公開以降スポーツフィッシングが盛んになりサメの乱獲が進んだと話し、「サメは私に腹を立てているのではないか」と語りました。
Source: HuffPost