決めつけや思い込みの効果と弊害｜タイの変人ポーにインタビュー

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変人ポー／右（撮影：旭川龍馬の会）

タイ在住のサムライを自称する変人ポー。タイ山岳少数民族アカ族・村長の娘と結婚、一男一女をもうける。２０２２年３月に二冊同時出版をした『変人ポーの人間力』では独自の哲学を展開し、『変人ポーの平和論』では千年計画での世界平和を本気で考える。この連載では「人生たったの一度きりだから…」と豪語する彼の哲学を深堀りしてみる。（インタビュアー：梅田 隼人） 

完璧な人間

世のなか完璧な人間などいないはずなのに、変人ポーと話しているとそれを彷彿とさせ、何故か反発したくなる時がある。きれい事というか理想というか。言葉にならないもやもやの正体を確認するため本人に聞いてみたところ、その原因は「完璧な人間などいない」と思考する自分自身にあった。

それは制限、弊害――。

変：結論から言うと「完璧な人間などいない」というのは事実です。ただ、「完璧な人間などいない」と言うような人は、自分で自分の首を絞めているのも、事実です。

梅：いきなり、どういうことでしょう？

変：「限界には二つある」ってよく言うじゃないですか。本当の限界と自分で決めた限界のことですね。あれと同じで、完璧な人間などいないという言い方はどこか妥協の精神が伴っているということです。自分に対しては、ですね。他人に対しては妬みの感情も見え隠れしていて、いずれにしても感心されるものではないですね。

梅：つまり？

変：つまり、私が言う事はきれいごとであって理想や未来の言葉を選んで意図的に口にしているだけで、私を含め、誰であってもやはり完璧な人間などではないということです。

梅：わかってきました。なぜ、それを意図的にしているかというと、いつもの思考は現実化するってやつですね？

変：その通りです。いまの時代、少なくともこの日本語が読めるような人は、思考して行動するのは自由なはずです。それなら、わざわざ自分で自分の行動、成長、或いは自己実現の道を制限する必要などないんです。

梅：詳しく教えてください。

決めつけ、思い込みによる弊害

変：先日、人間～すべきということはない。とお話しましたが、同時に、～しなければならない、という事もないんですよね。そればかりか「ワクチン接種は絶対必要だ」「ワクチン接種は危ない」といったような、いずれか一方に偏って排他的思考となる “依存” も危ないともお話しました。

梅：それと完璧な人間などいない、と何が関係してくるんでしょう？

変：どれも決めつけや思い込みから生じる弊害の事を言ってるんです。こんなフレーズ聞いたことありませんか？

「楽な仕事なんてない」
「結婚なんてするもんじゃないよ」
「努力は実らない」
「止めときな。絶対うまくいかない」
「マスクは付けないといけない」
「私は（意味ないので）マスクはしません」
「完璧な人間などいない」

梅：たしかにどれも耳にしたフレーズですけど……これらの弊害とは、どういったものでしょう？

変：まず、楽な仕事というのは存在します。「楽な仕事なんてない」と言う人は、まだそれを知らないだけです。そして、これを口にすることでいまの楽じゃない仕事からいつまでも抜け出せないのがその弊害ですね。結婚も同じことです。努力は実らない場合もありますが、「実らない」と決めつけることにより挑戦しないことが弊害です。絶対なんてことは基本的にないと思った方がいいです。「絶対」と決めつけると、絶対ではない事が起こった場合に痛い目にあうので、それは弊害と言えます。マスクをつける、つけない問題はTPOに合わせなきゃですよね、大人なら特に。「完璧な人間などいない」にこだわっていると、今回のようなことになりますね。もっと具体的には他人の粗探しをする思考パターンの事であり、これが習慣となることこそ致命的な弊害と言えるでしょう。

梅：なるほどです。しかし正直、理解の度合いで言えば、いま一つパンチが足りないというかなんというか。

変：要はやっぱり、思考は現実化するなんですよ。口にしたことが現実になる、それが実際に起こることを知っている私は、プラスや未来のことしか言わない。もっと言うと、こうやってプラスや未来のことに対して決めつけ、思い込みをしているんです。現実化するように。それが、梅田さんの方でいちいち引っかかっていただけのことでしょう。大事なことは、他人の粗探しをすることではなく、「自分がどうするか？」です。自分の人生なんですから。

＜内容紹介＞
『変人ポーの人間力』
もっと早く読んでいれば……！母国日本の未来を圧倒的スケールと独自哲学で綴る啓蒙書。テクノロジーの現代に必見の英知を凝縮した一冊。葉装家 稲荷重藏氏推薦！

『変人ポーの平和論』
世界80億人が必見！”それ”を維れ新めるにはこの本にあるような教育が必要だ。教育は、全てである。 郷士坂本家十代目 坂本匡弘氏推薦！

全国の書店、Amazon、Kindleにて好評発売中！

『変人ポーの人間力』『変人ポーの平和論』二冊同時出版をしたその理由とは！？
別書『人間力』はこれからの時代における自己啓発がテーマとなる。具体的にはテクノロジーとグローバル社会においての“超実践的”自己啓発本で、本書『平和論』 はその“超具体的”方法論の一つをまとめた内容となっており、両書は“対”になっていることが特徴だ。そしてこれは“知識”と“知恵”の対のことであるとも言えよう。つまり、知識の『人間力』、知恵の『平和論』ということにもなり、どちらか一方が欠けてもその魅力は半減してしまう。

ここで知識と知恵の違いについては、変人ポーの言葉をそのまま引用する。

「知識はあくまで知識だ。知識は行動を伴うことにより知恵となる。そして、この知恵は答そのものだ」

よって書籍『人間力』だけでは単なる自己啓発本に過ぎず、これでは従来の自己啓発本とともに単なる知識で終わってしまうこととなる。書籍『人間力』は、知恵の『平和論』という背景があってより現実的な哲学として完成する。

また書籍『平和論』だけでは机上の空論、あるいは“事実と意見の違い”もわからぬままに誤解され兼ねない。書籍『平和論』は、知識の『人間力』という裏付けがあってはじめて現実的な方法論となる。

本書を読み終える時にはこの意義が本当の意味で理解していただけることを祈念しつつ、ここに紡いでいく。

＜『変人ポーの平和論』はじめにより抜粋＞

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