2025
07.17

トランプ、支持者を「腰抜けども」と批判。性的人身売買の文書をめぐり苛立ち「彼らの支持などいらない!」

国際ニュースまとめ

ホワイトハウスでバーレーンのサルマン・ビン・ハマド・アル・ハリファ皇太子と会談したアメリカのトランプ大統領(2025年7月16日)ホワイトハウスでバーレーンのサルマン・ビン・ハマド・アル・ハリファ皇太子と会談したアメリカのトランプ大統領(2025年7月16日)

アメリカのトランプ大統領が、エプスタイン文書をめぐり、自らの支持者を「腰抜けども」と激しく批判した。

性的人身売買の容疑で起訴された富豪ジェフリー・エプスタイン元被告は、勾留中だった2019年に刑務所で死亡した。

このエプスタイン事件では、主要なトランプ支持者らが「有力な民主党の政権関係者がエプスタイン元被告の不正行為をもみ消した」という陰謀論を主張。

トランプ氏も大統領選挙中、エプスタイン元被告に関する資料を公開することを公約に掲げていた。

しかし、司法省は7月7日、エプスタイン元被告が権力者を脅迫していた証拠や「顧客リスト」を保持していた証拠は存在せず、死因は自殺だったとする調査結果を発表した。

この結論は「エプスタインは顧客リストを保持しており、殺害された」とする右派の主張と対立するものであり、多くのトランプ支持者からの激しい反発を招いた。

トランプ氏の元側近のスティーブ・バノン氏は「この件がうやむやにされれば、MAGA支持者の10%を失うだろう」と述べ、共和党議員らも資料を公開するよう要求している。 

トランプ氏「腰抜けども」と支持者を批判

トランプ氏は16日、批判が続いていることについて「これはジェフリー・エプスタインの捏造という新たな詐欺だ」とトゥルース・ソーシャルで主張。

「私のかつての支持者たちが、こんな『でたらめ』にまんまと引っかかっている」と支持者を批判した。

さらに「こうした腰抜けどもには、これからも民主党のために働いてもらえばいい。私はもう、彼らの支持などいらない! 我々の前例のない素晴らしい成功について語ろうなんて思うな」とも書き込んでいる。

トランプ氏は前日の15日には、「エプスタイン文書は、ジェームズ・コミー元FBI長官と、オバマ元大統領、バイデン前大統領によるでっちあげだ」とも主張している。

一方、エプスタイン元被告は、トランプ氏やクリントン元大統領を含む複数の政治家と交友があったことで知られており、民主党議員は「性的虐待で有罪判決を受けたトランプ氏であれば文書を公開しないだろう」などトランプ氏を批判している。

また、イーロン・マスク氏はトランプ氏との対立が激化した6月、「エプスタインのファイルにはトランプが含まれている」と主張した。

 【画像】交友があったとされるエプスタイン元被告とトランプ大統領が一緒にうつる写真

トランプ氏は16日に行われたバーレーンのサルマン・ビン・ハマド・アル・ハリファ皇太子との会見でも、記者の質問に対し「エプスタイン文書はでっちあげだ」と改めて主張した。

しかし共和党のトム・ティリス上院議員は16日、ノースカロライナ州のラジオ局WBTで「『当選したら資料を公開する』と公約してた人がいたはずです。公開してもらおうじゃないですか」と語った。

「結果は2つに1つです。1つ目は何もなかったという結果で、そうであれば選挙中に重要なことであるかのように騒いでいたことを恥じるです。もう1つは、本当は何かあったという結果であり、その場合は関係者は収監されるべきです」

トランプ氏は、エプスタイン文書について「非常に退屈だ」とも発言しているが、ティリス氏は「大統領の意見には賛同できません」と述べた。

「10代の少女たちがプライベートアイランドで大富豪に搾取されるような人身売買が“退屈”だなんて、私は思いません」

「それは卑劣な行為だと思うし、関係者やその事実を知っていた人は、全員責任を追及されるべきです。だからこそ資料を公開しろと言っているのです」

ハフポストUS版記事を翻訳・編集・加筆しました。 

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Source: HuffPost