2025
05.09

新しいローマ教皇はLGBTQ+の権利にどのような立場を取るのか。注視されるフランシスコ前教皇との違い

国際ニュースまとめ

教皇に選出された後、サン・ピエトロ大聖堂のバルコニーに姿を現したレオ14世(2025年5月8日)教皇に選出された後、サン・ピエトロ大聖堂のバルコニーに姿を現したレオ14世(2025年5月8日)

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ローマ・カトリック教会の新教皇に、アメリカ出身のレオ14世が選ばれた。

レオ14世はフランシスコ前教皇によって2023年に枢機卿に任命された。5月8日に教皇に選出された後の最初のメッセージでは、フランシスコ前教皇の功績を称え、感謝を口にした。

その一方で、性的マイノリティの権利という重要な問題について、レオ新教皇が前任者の路線を継承するかどうかは、まだ明らかではない。

レオ教皇は、LGBTQ+の権利に関して公の場であまり多くの発言をしてこなかった。しかしニューヨーク・タイムズによると、2012年には、西側の報道機関やポップカルチャーが「福音に反する信念や行動への同意」を助長していると批判。具体例として「同性愛のライフスタイル」や「同性パートナーとその養子で構成される家族」を挙げた。

また、ペルーで司教を務めていた時には、学校でジェンダーの問題を教えることに反対し、「ジェンダー・イデオロギーの推進は混乱を招く。存在しないジェンダーを作り出そうとするものだからだ」と地元メディアの取材に述べたという。

フランシスコ前教皇は同性カップルへの祝福を承認する立場をとっていた。しかし、この点についてレオ教皇の立場は曖昧だ。独立系非営利メディアのThe19thは、レオ教皇は同性カップルの祝福を支持する文書について、賛否どちらの立場も明確に示していないと報じている。

フランシスコ前教皇は、LGBTQ+の信者や聖職者を新たな形で受け入れるよりインクルーシブな指導の道を切り開いたことで知られている。

2013年には、同性愛の聖職者について「もし誰かがゲイで、主を求め、善意の心を持っているのであれば、私がその人を裁くことができるでしょうか?」と述べている

また、同性愛を犯罪とする世界各地の法律に反対したほか、教皇として初めて、LGBTQ+のカトリック団体とも面会した。

フランシスコ前教皇は、同性愛に反対してきた過去の教皇からの大きな転換を広く称賛された一方で、同性婚などについて教義そのものを根本的に変えることはなかった。

ローマ・カトリック協会のトップとして、レオ教皇はどのような立場を取るのか。

性的マイノリティのカトリック信者たちは、「神はわたしたち皆を無条件に愛さる」と最初の演説で述べたレオ教皇が、フランシスコ前教皇と同じ路線を維持するかどうかを注意深く見守っている。

LGBTQ+のカトリック団体「ニュー・ウェイズ・ミニストリー」のフランシス・デバナルド事務局長は、同性愛に否定的な見解を示した2012年のレオ教皇の発言に触れ、「フランシスコ教皇の在任期間12年を含むこの13年間で、レオ教皇の心と考え方がLGBTQ+の問題に対してより進歩的に発展していることを願っています」と、声明で述べている。

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。

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Source: HuffPost