12.23
細長い頭部につり上がった目、エイリアンに似た不気味な土偶を発見【クウェート】
クウェートの考古学者が、エイリアンに似た土偶を発見し、この地域では初めてだとして驚きの声が上がっているという。
7000年前の異様な土偶
その土偶が発見されたのは、クウェート北部の先史時代の遺跡「Bahra 1」とされている。
ここでは2009年からクウェートとポーランドの共同研究チームが発掘を行っていたが、今年、エイリアンに似た土偶が発見された。
その土偶は、つり上がった目、平らな鼻、細長い頭蓋骨をしており、7000年前にウバイド人が作ったと考えられている。しかし、クウェートやペルシャ湾岸地域で、この種の土偶が発見されたのは初めてになるという。
#FindsFridayKuwaiti-Polish Archaeological Mission just returned from #Bahra1
One of the most curious recent discoveries is the head of a clay figurine; elongated skull, slanted eyes & flat nose are typical for the Ubaid culture.
More: https://t.co/radQSPBccZ#PCMAintheField pic.twitter.com/h3eNtTDyBf— Polish Centre of Mediterranean Archaeology UW (@PCMA_UW) November 29, 2024
「チーム全体にとって驚きだった」
「Bahra 1」はアラビア半島で最も古い集落の1つで、紀元前5500年から4900年頃まで、人々が暮らしていたと考えられている。
また当時、ここにはウバイド人も暮らしており、彼らはメソポタミア文明の最初となる「ウバイド文化」を生み出したという。
その後、「ウバイド文化」は、イラク中部・北部へも広がって行き、発展していったと考えられている。今回の発掘を率いてきたワルシャワ大学・ポーランド地中海考古学センターの考古学者、Agnieszka Szymczak氏は、次のように述べている。
「この小像の発見は、チーム全体にとって完全な驚きでした。なぜなら、Bahra 1遺跡だけでなく、アラビアの湾岸地域から発掘された1500個以上の小さな発見物の中で、このような小像は初めてだったからです。これは、ウバイド人が自国の伝統を、この地域に積極的に輸入していたことを意味します」
「頭部変形」の習慣があったウバイド人
そもそも超自然的な様式は、古代メソポタミアでは一般的で、このような像もメソポタミア全土にある、墓のような象徴的な場所で発見されてきたという。
またウバイド人の社会では、「頭部変形」と呼ばれる慣習があり、幼児の柔軟な頭蓋骨に包帯を巻くことによって、頭を細長くさせたと考えられている。
このことはメソポタミアの遺跡で発掘された骸骨で証拠が示されており、頭の整形が階級や文化、または居住地内のグループへの所属など、アイデンティティの象徴としてウバイド人によって利用された可能性があるそうだ。(了)
出典元:Livescience:7,000-year-old alien-like figurine from Kuwait a ‘total surprise’ to archaeologists(12/17)
Source: Switch News