2024
12.18

「アウシュヴィッツは空から降ってこない」――日常の延長線上にある「悲劇」を知るために最適の書

国際ニュースまとめ

アウシュヴィッツ第二収容所ビルケナウの「死の門」(写真は筆者撮影)

 死と隣り合わせの過酷な労働を乗り越え、3つの強制収容所を生き延びた少年の奇跡の実話『アウシュヴィッツの小さな厩番』が話題になっている。著者はドイツのケルンに生まれたハインツ・アドルフ・オースター(後にヘンリー・オースターと改名)。幸せな日常が、ある選挙の日を境にゆっくりと変わり始め、やがて山肌を転がり落ちる巨石のようにスピードを増し、ホロコーストにまで至る様を少年の目を通して克明に描いている。…

Source: Foresight