2024
10.01

「子持ち様」という言葉をなくしたい。記者が第2回「ハフポストミーティング」で取材報告。参加者から活発な意見も

国際ニュースまとめ

「ハフポスト・ミーティング」の様子「ハフポスト・ミーティング」の様子

SDGs、ウェルビーイング、新時代のキャリア、ジェンダー平等、人権ーー。

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2024年は、ハフポスト日本版に日頃から親しんでくださる読者・ユーザーの皆さんとつながり、日頃感じていること、様々なご意見や今後の発信への要望をお聞きしたい。そんな思いから、ハフポスト日本版では「ハフポストファンコミュニティ」のメンバーを募集を開始しました

登録していただいた方の中から、希望される方には、今注目すべき最新の社会課題・トレンドを知る「ハフポスト・ミーティング」や、「メンバー限定取材会」、スポンサード企業提供の「商品モニター・体験会」など、各種のクローズドな会にご参加いただく機会の提供を予定しています。

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9月11日(水)に開催された第2回「ハフポスト・ミーティング」では、ハフポスト日本版の相本啓太記者が反響を呼んでいるキャンペーン報道「ネットスラング『子持ち様』問題」に関する取材報告を行い、参加者と語り合いました。

イベント当日の様子をご紹介します。

「子持ち様」という言葉をなくすための報道

相本記者は2024年4月3日、子育て世帯に向けた皮肉として使われるネットスラング「子持ち様」についての記事を初めて公開。Yahoo!ニュースで5000件を超えるコメントが寄せられたほか、Xでキーワードがトレンド入りし、テレビや新聞などほぼ全てのメディアが追随して報道するなど大反響を呼びました。

相本記者はこれまで、計7本の記事を配信し、子育てをしながら働く社員や同僚社員を取り巻く現状、両者が対立することなく働ける環境づくりについて伝えています。

9月11日の取材報告ではまず、相本記者が育児を理由に前職の新聞社を辞めた経緯について説明。「当時所属していた社会部という部署では、育児を主体的に担う上司や同僚が周囲におらず、働き方的にも育児に物理的に関わることができなかった」とし、その経験を踏まえた上で働き方や育児を一つのテーマに取材活動を展開していることを明かしました。

また、「子持ち様」という言葉は、取材先と働き方について話し合っていた時に話題に上ったといい、周囲の協力のもと「『子持ち様』という言葉をなくす」という目的に向かって取材に臨んでいると述べました。

気をつけていることは、記事にはできるだけ問題の解決策を盛り込んでいることだといいます。そのほか、「子持ち様」という言葉が一人歩きしないように、「ネットスラング『子持ち様』問題」や「『子持ち様』問題」と記事中に表記していることも報告されました。

その後、ある参加者から「昔は子育てをしていると『厄介者』と言われた。どのように『子持ち様』というワードに変化していったのか」という質問が投げかけられました。

相本記者は、「Xの投稿を遡って検索したところ、『子持ち様』というネットスラングが出てきたのは2010年5月頃からだった」と回答し、第2回の記事で報じた相模女子大学大学院の白河桃子特任教授の指摘を紹介しました。

この指摘というのが、子育て中の社員とそのほかの同僚の間に溝が出てきてしまう問題が顕著になったのは「2010年から」というもので、3歳までの子どもを養育する労働者の時短勤務利用が事業主に義務化された年になります。

相本記者は「2010年以降は出産後も仕事を継続する女性が増え、それまで『お互い様』という気持ちで成り立っていた職場がそうはならなくなった。Xで『子持ち様』という言葉が見られるようになったのも2010年だが、2010年以前の制度設計から変わっていない企業も多く、その不満の表れとして『子持ち様』というネットスラングが生まれたのではないか」と語りました。

この話を聞いた参加者からは、「子どもが熱を出して出勤ができなくなった時に有給を申請すると、『有給は事前に申請するもの。欠勤にしてください』と言われたことを覚えている」「出産を機に重要な仕事が回ってこなくなり、結局その会社では出産前の業務に戻れなかった」といった体験談が次々にシェアされました。

また、「病気や障害のある子どもを育てる家族もたくさんいる。社会や企業にはこのことも頭の隅っこに置いていてほしい」と訴える参加者もいました。

イベント終盤では「未来につながる雑談」も

イベントの後半では、第1回に引き続き「ハフポストに求めること」や「ハフポストと一緒にやってみたいこと」を聞きました。

参加者からは、「海外発のメディアということで、グローバルな価値観や視点をたくさん持ち合わせている。今後も『こんな考え方があるんだ』と、読者の視野を広げてくれるような記事を読みたい」といった意見が寄せられました。

同席していたハフポスト日本版の泉谷由梨子編集長が「海外では週休3日の企業もある。さらに、『1日7時間労働』を広めたいという個人的な野望があります」と報告すると、そうした取り組みに期待を寄せる声が上がりました。

「ハフポスト・ミーティング」の様子「ハフポスト・ミーティング」の様子

イベント終盤では、「どうして日本は休むことにネガティブな印象があるのか」「東京都が打ち出した『育業』ってどれくらい浸透しているのか」といった声も聞かれました。

相本記者も、「最近『小1の壁』という言葉を聞くが、子どもにとって小1になることは壁でもなんでもない。少子化で子どもはマイノリティの存在。子どもの目線に立ち、マジョリティである大人の都合に飲み込まれるような世界にならないようにしたい」と問題提起していました。

多様な職種やライフスタイルの参加者が集まって交わす『未来に繋がる雑談』も、ハフポスト・ミーティングの魅力の一つです。終了後も参加者とハフポストの記者たちの交流は続き、次回にバトンを渡しました。

第3回は10月23日(水)に開催されます。「米大統領選と『女性の権利の行方』」をテーマに、ハフポスト日本版の安田聡子記者と細見るい記者の2人が語ります。

2024年の米大統領選挙では、人工妊娠中絶や体外受精(IVF)など女性の自己決定権が重要な争点の一つになっています。また、初代大統領就任から235年を経て、アメリカで初めて女性大統領が誕生するかどうかも注目されています。

他にも、参加者の皆さんと、「ハフポスト日本版のコンテンツに求めること」などをテーマに意見交換したいと考えています。

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Source: HuffPost