08.28
「犬」の陰謀論がウォルズ氏に浮上?愛犬の投稿を共和党の戦略家が批判
米共和党の副大統領候補のJ.D.ヴァンス氏はカマラ・ハリス副大統領のことを「子どもを持たない猫好き女性たち」と批判したが、共和党の攻撃のネタは猫だけではなく犬にも及んでいるようだ。
ミネソタ州の共和党戦略家ダスティン・グラージュ氏は8月26日、民主党副大統領候補ティム・ウォルズ氏の愛犬についての投稿を槍玉に挙げた。
ウォルズ一家は2019年に、黒のラブラドール・レトリバーの雑種を保護施設から迎え、スカウトと名付けた。ウォルズ氏はスカウトの写真を定期的にソーシャルメディアに投稿している。
グラージュ氏はこのうち、ウォルズ氏が2022年6月と10月に公開した2枚の写真をX上で比較して「問題がある」と批判した。
【画像】グラージュ氏が「問題がある」と批判した、ウォルズ氏の愛犬スカウトにまつわる2つの投稿
6月の投稿は、ウォルズ氏が愛犬を抱き寄せる写真で、「大好きなスカウトに特別な誕生日のお祝いをしています」とコメントしている。
10月の写真は、スカウトとドッグパークに行ったことを伝える内容だ。ウォルズ氏は「ドッグパークに行く以上の美しい秋の一日の過ごし方があるでしょうか。スカウトも楽しんでいました」と書き込んでいるが、写っているのは茶色い別の犬だ。
グラージュ氏は2つの投稿を並べて、「これはティム・ウォルズ氏の愛犬スカウトについてのツイートです。問題はこの2匹がまったく別の犬だということです」と指摘している。
グラージュ氏の投稿は、保守派活動家のチャーリー・カーク氏(後に削除)や、元水泳選手のライリー・ゲインズ氏、ミネソタ州議員のメアリー・フランソン氏ら共和党支持者よってシェアされている。
一方で、グラージュ氏の主張の問題点も指摘されている。投稿に付けられたコミュニティーノートは、10月の写真について「ウォルズ氏はドッグパークでスカウトだけではなく他の犬も撮影しており、動画を見るとスカウトが他の犬たちと遊んでいるのが映っている」と説明している。
コミュニティノートを書いた人物は、「ウォルズ氏のインスタグラムを見たら、スカウトが他の犬とドッグパークで遊んでいる動画が45秒で見つかった」と自身のアカウントで指摘している。
他にも、グラージュ氏の投稿には「ドッグパークなのだから、他の犬の写真だとは考えなかったのだろうか」「ドッグパーク陰謀論を作り出している」などの批判が寄せられている。
また、「こんなでっち上げをしても気にならないのですか?安っぽい政治的な点数稼ぎのためにあからさまな嘘をつくのはあなたにとって問題ではないのですか」というコメントに対し、グラージュ氏は「左翼はミームができない 」と答えている。
2枚の写真のうち、ウォルズ氏は2022年10月の投稿を自身のXアカウントから削除している。ハフポストUS版は、削除の経緯についてウォルズ氏の選挙陣営に尋ねたが、これまでに回答はない。
ウォルズ氏は副大統領候補になって以来、ソーシャルメディアなどでさまざまな攻撃を受けている。
最近では、2006年にミネソタ州の下院議員に立候補していた時に、選挙サイトに「ネブラスカ商工会議所から優秀なネブラスカの若者に選ばれた」と書いたことが問題視された。
実際はネブラスカ商工会議所ではなく「ネブラスカ青年会議所」からの表彰で、ウォルズ陣営は指摘を受けて修正し、担当者が誤字だったと説明した。
トランプ氏の支持者はこの2006年の間違いを批判しているが、大多数は単純なミスであり政治問題化するほどのことではないと受け止めている。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。
Source: HuffPost