2021
07.26

1匹だけみにくい子猫、病気と思ったら「オオカミ」だった

国際ニュースまとめ

<重い病気にかかって毛が抜けたようにしか見えない子猫が、実は自然の突然変異で誕生した希少な品種の猫であることがわかった> メイン州に住む写真家ブリアナ・ウォルトンは、心底驚くべき体験をした。育てている子猫の1匹が病気になったと思ったら、実は非常に珍しい品種の猫「ウルフキャット」だったのだ。 自宅で預かっている2匹の猫が相次いで子猫を生んだのは7カ月前。計12匹の子猫のうち、1匹だけがきょうだいの猫たちとは違っていた。ウォルトンは奇妙な外見の子猫をグレイシーと名付け、その姿を映した動画をTikTokで共有し始めた。 当初、グレイシーは病気ではないか、とウォルトンは考えていた。毛が抜けてまだらになり、弱々しく、きょうだいの猫たちとまったく似ていなかったからだ。 グレイシ-の動画にウォルトンは、「この子は重い病気だと思っていた。まさか、ウルフキャットの赤ちゃんだとは思わかなかった」というコメントをつけている。 グレイシーの動画は爆発的な人気を博し、再生回数は200万回を超えた。ウォルトンはインスタグラムに「メイン州の有名なウルフキャット」としてアカウントを開設した。 動物ニュースサイトの記事によれば、最初、ウォルトンは急いでグレイシーを獣医に見せた。子猫によくある発熱で毛が白くなる現象「フィーバーコート」の可能性はあるが、それ以外は健康で、元気という診断だったとウォルトンは語っている。 狼男のような顔の猫 ウォルトンはグレイシーを数多くのきょうだい猫と一緒に育てているが、グレイシーが他の猫と違って見える理由がどうしてもわからなかった。 そこで、グレイシーに似ている猫をグーグルで探し始め、ライコイあるいは「オオカミ男猫」とも呼ばれるウルフキャットのことを知った。 「自分で調べたところ、ウルフキャットは正式名を『ライコイ』というイエネコの一種で、野良猫の集団で自然発生する遺伝子の突然変異によって誕生することがわかった。グレイシーの場合、母方の遺伝だ」と、ウォルトンは言う。 「猫の毛は普通上毛と下毛の二層構造だが、グレイシーの毛は一層しかない。そして6カ月ごとに生え変わる。毛の生え方は狼によく似ていて、前後にブラッシングすることができる。肌は荒れやすく、顔と足の周囲に油分が蓄積しないように、十分に注意する必要がある」 グレイシーは現在、生後7カ月。「普通のイエネコと同じ。狼男みたいな顔をしていることを除けばね」とウォルトンは言う。 実は、ウルフキャットはものすごく人気のある入手困難な品種で、高価で販売されている。3000ドル前後で売買されていることもわかったと、ウォルトンはつけ加えた。 ===== グレイシーの動画はネット上でたいへんな話題となり、さまざまなコメントが寄せられている。「ウルフキャットって何? どうやって生まれたの? とっても興味がある」(レスリー・ノープ) 「ウルフキャットのことを病んだ猫と誤解する人の気持はよくわかる。子猫のときは疥癬にかかっているみたいだもの。助かってよかった」(カイ、ローグ、グリッチ) 「こんな猫は見たことがない。でも、ものすごく愛らしい」(ベッカ) 「ライコイはスフィンクスや他の特殊な品種と同じくらい高価だ。その1匹を見つけたなんて、本当にすごい」(サム・ベル) 「どうやって見つけたの?! 私は何年もライコイを飼いたいと思っていた」(アリシア) ライコイは猫の最新の品種の一つで、イギリスの血統登録団体である育猫管理評議会(GCCF)は20年に正式な品種として予備的に認定した。 GCCFのウェブサイトは次のように説明している。「ライコイは育猫管理評議会に最近品種として認定された珍しい猫だ。ライコスという品種名はギリシャ語で狼を意味し、猫の外見が狼男に似ていることに由来する」 @graciewolfcat #wolfcat #werecat #lykoi #catsoftiktok #viral #fyp ♬ Home – Edith Whiskers

Source:Newsweek
1匹だけみにくい子猫、病気と思ったら「オオカミ」だった