06.17
同性キスシーンを批判する人は「大バカ者」。バズ・ライトイヤー主演俳優がピシャリと反論
ディズニー傘下のスタジオ・ピクサーの最新作『バズ・ライトイヤー』(7月1日日本公開)では、女性同士のキスシーンが描かれる。
このシーンをめぐり、一部の保守派が「子どもたちに同性愛を助長する」などと主張し、作品やクリエイターを批判する動きが出ている。
バズ・ライトイヤーの声優を務めた人気俳優のクリス・エヴァンスは、この批判に反論。ヘイターたちをピシャリと跳ね除けた。
「恐竜のように滅びていく」
ロイター・テレビジョンとのインタビューで、エヴァンスは「本当のところ、あの人たちは大バカ者なんだ」と批判し、こう続けた。
「気弱で、無知で、昔の価値観にしがみつこうとする人たちは、いつだって存在するものです。でも、そういう人たちは、恐竜のように滅びていく。私たちが目指すのは、彼らを意に介さず、前進し、人間らしく成長することを受け入れることだと思います」
「私たちが目覚めるたびに、社会が進歩します。アメリカの物語、そして人類の物語は、社会が目覚め、成長するたびに繰り返され、それが私たちをより善くします」
エヴァンスは、世界中で人気を誇るヒーロー映画シリーズ「マーベル」で、代表的なキャラクターである「キャプテン・アメリカ」役で知られている。
バズの親友のキスシーン。一度は社内の「検閲」でカット予定だった
議論になっているのは、ウゾ・アドゥバが声を担当するバズの女性の親友で司令官のホーソンと、その女性パートナーがキスするシーン。保守派の間では、このシーンを含む性的マイノリティに関わる表現が、「子どもに影響を与えるために意図的に作られたものだ」と主張している。
なお、このシーンはディズニーの判断により一度はカットされる予定だったという。ディズニーが、フロリダ州の通称「ゲイと言ってはいけない(Don’t Say Gay)法案」を支持する共和党の議員に多額の献金を行なっていたことが問題になった際、従業員やクリエイターから社内の作品の「検閲」に対しても抗議が広がった。それを受け、復活が決まったとVarietyが3月に報じていた。
復活が決まった時、プロデューサーのゲイリン・サスマンは、このキスシーンについて 「ストーリーにおいて絶対に必要なシーンだった」とコメント。「バズは、自身の親友(ホーソン)の人生を目の当たりにします。愛する人や子ども。彼女が持っているものをバズは持っていないから」などと、このシーンの重要さを説明していた。
上映を禁止する国が相次ぐ
The Media Regulatory Office announced that the animated film Lightyear, which is scheduled for release on 16th June, is not licensed for public screening in all cinemas in the UAE, due to its violation of the country’s media content standards. pic.twitter.com/f3iYwXqs1D
— مكتب تنظيم الإعلام (@uaemro) June 13, 2022
Varietyによると、この女性同士のキスシーンをめぐっては、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、クウェート、そのほかアジアの一部の国で本作の上映禁止が相次いでいることも問題になっている。
UAEのメディア規制局は、「国のメディアコンテンツ基準に違反している」と説明し、上映禁止を発表。映画のポスターには、上映禁止を示す赤い線が引かれている。
※この記事はハフポストUK版を翻訳・編集しています。
Source: HuffPost