03.31
玉ねぎを切る時に涙を防ぐ裏ワザは?3つのポイントを解説
みずみずしい新玉ねぎが店頭に並ぶ時季になりました。これから出てくる初鰹のタタキと合わせたり、オニオンスライスやサラダにと、甘くてシャキッとした食感の新玉ねぎは、この時季だけの楽しみです。
でも、新玉ねぎといっても通年で回っている玉ねぎ同様、包丁で切ると涙や鼻水が出て困る、という方は少なくありません。
ウェザーニュースで「玉ねぎを切る時、目にしみますか?」というアンケート調査を実施したところ、「しみる」の回答が68%と約7割に上りました。「何もしなくてもしみない」(23%)、「工夫してしみない」(9%)を抑えて圧倒的に「しみる」人が多いようです。
そこで、玉ねぎを切る際、できるだけ涙が出ない方法を野菜ソムリエプロの吉田謹子さんに伺いました。
涙の原因は玉ねぎの硫化アリル
新玉ねぎを含め、玉ねぎには「硫化アリル」という物質が含まれています。
「硫化アリルには、消化液の分泌を促して食欲を増進させたり、神経の鎮静や新陳代謝に必要なビタミンB1の吸収を促進する作用があると言われています。
身体にとってはありがたい成分なのですが、実はこの硫化アリルが涙の原因です。硫化アリルは揮発しやすい物質で、玉ねぎを切ると細胞が壊れて空気中に漂い、目や鼻の周りに取り付いて粘膜を刺激し、涙や鼻水が出るのです」(吉田さん)
涙を防ぐ玉ねぎの切り方裏ワザ
水泳のゴーグルや、フェイスガードなどをすれば、ある程度は粘膜への付着を防げますが、切る時にいつもこの重装備は大変です。そこで、涙の原因となる硫化アリルを切る時にできるだけ揮発させない手軽な方法をご紹介します。
「まず、1つ目は、玉ねぎの皮をむいてからラップに包んで30分程度冷蔵庫に入れる方法です。以前にJA全農広報部もツイッターで、『タマネギは 冷やして切ると 涙知らず』という俳句付きで紹介し、話題になりました。
30分冷やして冷蔵庫から出したらすぐ切るようにしてください。硫化アリルは温度があがるとすぐ揮発し始めますので、温度が上がらないうちに切ってしまうのがポイントです。
2つ目は、切れ味の良い包丁を使い、押し切りではなく滑らせてスパッと切るようにする方法です。包丁の切れがよく、スパッと切れると壊れる細胞を最小限にとどめることができ、出てくる硫化アリルの量を減らすことができるのです。
3つ目は、水に10分程度浸ける方法です。硫化アリルは水溶性で水に溶けるので、硫化アリルの量を減らすことができます。
ただ、いずれの方法も切るのは短時間で済ませるのがポイントです。揮発した硫化アリルの量がまだ少ないうちに仕上げてしまえば、攻撃をある程度防ぐことができるのです」(吉田さん)
生でいただくと甘くてシャキッとした食感がたまらなくおいしい新玉ネギ。今の時季に、涙の出ない切り方を実践して、おいしくいただきましょう。
» お天気ニュースをアプリで見る
【関連記事】
Source: HuffPost