2022
03.16
03.16
関西育ちのアフガニスタン人 混乱の故郷 重なる家族の姿(写真10枚)
◆脱出住民に重なった自分の家族の姿
その後、タリバンは勢力を盛り返し、今年夏には20年にわたって駐留してきた米軍が撤退。ガニ大統領は国外に逃れ、タリバンがほぼ全土を掌握した。
国外に脱出しようと空港に押し寄せる人びと。その様子をテレビで見たナジールさんの目に、自分の家族の姿が重なった。
◆「美しい自然や豊かな文化も知って」
「いつも大国に翻弄され、戦争と混乱で多くの人びとが国を出るしかなかった。悲しい歴史が繰り返された」
ナジールさんは、宝飾店とともに日本の機械部品の輸出も手掛ける。店のラピスラズリの売り上げのほとんどは、カブールの貧困地区の住民の生活支援に寄付している。
戦争だけでなく、美しい自然や豊かな文化も知ってほしい、と話す。苦境にある故郷だが、これからも尽くすつもりだ。
(※本稿は毎日新聞大阪版の連載「漆黒を照らす」2021年12月21日付記事に加筆したものです)
併せて読みたい記事
- <アフガニスタン>タリバン首都制圧の混乱の中で 大阪大学元留学生 カブール現地からの声(写真5枚) (2021-10-22)
- 「テロとの戦い」20年の果てに 「アメリカは私たちを見捨てた」(写真12枚) (2021-11-29)
- <シリア・イドリブ>内戦にコロナが追い打ち ウイルスの見えぬ恐怖に疲弊(写真7枚) (2022-01-26)
- <イラク・モスル>ISから解放4年 再建遠く 恐怖支配耐えた教師たちの嘆き(写真10枚) (2021-11-19)
- <シリア>ホワイトヘルメットの女性隊員 「たくさんの死を見てきた」市民救護の最前線で(写真11枚) (2021-07-12)
- <シリア>「思い出消さぬ」すべて女性のスマホ修理店 戦火の人々にとってのスマホの意味(写真11枚) (2021-09-28)
Source: アジアプレス・ネットワーク
1
2