02.15
平野歩夢の圧巻の滑りに「マジマッ!マジマッ!」スノボ人気薄の韓国で解説者が絶叫したワケ《なぜかソウル大卒の俳優が解説》
text by
キム・ミョンウ
Kim Myung Wook
photograph by
JIJI PRESS
日本中の誰もが固唾を飲んで見守っていただろう――。
北京五輪のスノーボード男子ハーフパイプ決勝の3本目の平野歩夢の滑走だ。
2本目が91.75点と低い点が出され、その時点で2位。逆転金メダルを賭けての3本目も、五輪初の「トリプルコーク1440」を組み込んだ構成を成功させ、96.00の高得点をマーク。悲願の金メダルを獲得した。ドラマチックな展開と金メダルに日本は沸きに沸いていたが、お隣の韓国でも平野の演技は話題になっていた。
韓国からの興奮ぶりが伝わってきたのは、公共放送局であるKBS(韓国放送公社)のスノーボード中継。平野の3本目の演技に男性解説者と実況を務めた女性アナウンサーが大興奮していたのだった。
「マジマッ!マジマッ!」
2人が平野の演技の最中、どのように叫んでいたのか。まず解説者が話し始める。
「信じてベストを尽くせば、あとは点数を審判に任せていればいいんです」
そして5回の試技をノンストップでこう叫び続けた。
「トリプルコーク1440!」
「ダブルコーク1440! いいですよ!」
「次は1260!」
「もう一度1260! バックサイド・ダブルコーク!」
難易度の高いミスなしの技に魅了される解説者。視聴者には耳障りに聞こえるかもしれない叫びだが、そんなこともお構いなしだ。
「マジマッ!(最後) マジマッ!(最後) フォーティーーーーーン・フォーティーーーーーーーーーーーーーーーー!」
すると、この解説者は今度は冷静に、平野の技を的確に賞賛した。
「トリプルコークというのは、対角線に3回転し、横回転も加えます。“1440”を飛ぶアユム選手ですが、過去には膝が腹部を強打して肝臓を傷めて、本当に危険な状態で病院に運ばれたこともあるほどで、ようやく完成した技術の一つです」
専門競技の解説者だけに、当然選手の情報は事前に下調べしているのだろう。
解説者は、アナウンサーとの掛け合いを続ける。
https://number.bunshun.jp/articles/-/852033?page=1
【次ページ】 「トリプルコークは、ハートでやるものなのです!」
https://number.bunshun.jp/articles/-/852033?page=2
Source:脱亜論
平野歩夢の圧巻の滑りに「マジマッ!マジマッ!」スノボ人気薄の韓国で解説者が絶叫したワケ《なぜかソウル大卒の俳優が解説》