05.24
【中央日報】 「同盟の新たなページ開いた」という韓米共同声明、実際はあちこちに地雷
今回の首脳会談の意味に対しては「両国間のパートナーシップの新たな1ページ」と評価した。
ところが韓米首脳が「新たな1ページ」と命名した今回の会談の共同声明には今後対北朝鮮政策と東アジア政策で揮発性が強い「地雷」があちこちに隠れている。
◇記者会見になかった人権問題
韓米首脳は共同記者会見で中国や北朝鮮の人権問題に直接言及しなかった。人権問題はバイデン政権と米民主党の核心アジェンダで、中国と北朝鮮は米国政府が人権問題を取り上げるたびに「内政干渉」としながら反発してきた。
だが記者会見には登場しなかった人権問題が共同声明では指摘されている。
共同声明には「われわれは北朝鮮の人権状況を改善するために協力することに同意する」「北朝鮮住民に対する人道的支援提供を促進し続けることで約束した」という内容が併記されている。
北朝鮮の人権問題に対する米国と韓国の異なるアプローチ法が並列的に反映された格好だ。米国は北朝鮮の人権改善に、韓国は人道的支援に傍点をつけた。
声明には「韓国と米国は内外で民主的規範、人権と法治の原則が支配する地域に対するビジョンを共有する」という部分もある。中国や北朝鮮の人権問題を遠回しに取り上げたとみられる内容だ。
◇台湾は入れ、香港・ウイグルは除く
外交界では今回の首脳会談で「台湾問題」が議論された点に注目する声が多い。
バイデン大統領は記者会見で「南シナ海の自由な航海を保障するならば台湾と南シナ海峡の平和と安定を追求するのに役立つだろうということで志を同じくした」と話した。
すると米国の記者から文大統領に「バイデン大統領の圧迫があったか」と質問が出され、バイデン大統領は文大統領に「幸運を祈る(good luck)」と話した。台湾問題が韓国に極度に敏感な事案だったという意味だ。
声明にも「南シナ海とその他の地域で平和と安定、合法的で妨害されない商業、航行・上空飛行の自由を含んだ国際法尊重を維持することに約束した。台湾海峡での平和と安定維持の重要性を強調した」という表現が盛り込まれている。
韓米共同声明に台湾が明示されたのは事実上初めてだ。
先月16日の日本の菅義偉首相との日米首脳会談共同声明に盛り込まれた「両国は台湾海峡の平和と安定の重要性を強調すると同時に両岸問題の平和的解決を促す」という表現と類似の水準だ。
ただ「香港とウイグルの人権状況に対する深刻な懸念」という表現は今回の声明からは省かれた。中国に対する刺激を最小化すべきという韓国の立場が反映された可能性がある。
この日日本経済新聞電子版は韓米首脳の共同声明に台湾関連の内容が盛り込まれたことに注目し、「文氏は会見で『台湾海峡の平和と安定が非常に重要との認識をともにした』と述べ、米韓がこの問題で協力していくと明らかにした」と特別な意味を付与した。
これに先立ち中国国営メディアの環球時報は「(声明で台湾に言及するのは)韓国が米国の脅迫に毒を飲むもの」という警告のメッセージを出しており中国の態度が注目される。
中央日報日本語版 2021.05.23 13:23
https://japanese.joins.com/JArticle/278871
Source:脱亜論
【中央日報】 「同盟の新たなページ開いた」という韓米共同声明、実際はあちこちに地雷