12.03
そばかすを線で追うと浮かぶ“呪い”。思春期の傷を描いた絵画が4.3万「いいね」の反響
画家の宮本香那(@fuwafuwahousi)さんがXに投稿したある絵画作品が、4.3万件の「いいね」がつく注目を集めています。
その作品とは、少女がどこか儚いまなざしでこちらを見つめているポートレート。肌は淡いピンクと灰色が溶け合うように描かれ、鼻や頬には小さなそばかすが点のように散っています。
実はこのそばかす、よく見ると番号が振られています。そして、それを線で繋げると…。
「『ブス』という文字になります。普段から思いついた仕掛けをメモにストックしているのですが、個展のテーマを考えていたとき、自分のコンプレックスだったそばかすを描いてみようと思いました」
小学生のころからそばかすがあり、思春期にはそれを揶揄するあだ名に傷ついた経験があるという宮本さん。自分にはどうしようもない身体的特徴を、侮蔑の言葉につなげないでほしいという思いから、作品には《つなげないで》というタイトルを付けたそうです。
「誰もが、傷つけたり傷つけられたりしながら生きていて、それは“よくあること”と言えるのかもしれません。ですが、なかには心の奥に残り続けて、いつの間にか“呪い”のようになってしまうこともある──。そんな意味合いを込めました」と語ります。
宮本さんは現在、東京・小伝馬町のみうらじろうギャラリーで、個展「なんでもない呪い」を12月7日まで開催中。今回Xで話題となった《つなげないで》のほか、可憐さと痛み、可愛さと不穏さなど、相反する要素が同居する作品が並びます。
柔らかな色合いと可憐な少女の姿に、じわりと痛みがにじむ作品。そこにあるのは、誰もが抱える“ふと心に残り続けてしまった傷”の記憶なのかもしれません。
個展の詳細は、宮本さんのインスタグラムから確認できます。
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Source: HuffPost




