11.25
【韓国政府】過去最多の4千人台の新規感染者発生に「ウィズコロナの中止を検討」
中央防疫対策本部(防対本)は24日午前0時現在、新型コロナの新規感染者数が計4115人(国内4087人、国外流入28人)で、過去最多を記録したと発表した。重症者数も586人で、新型コロナの感染拡大が始まって以来最も多い。
ソウルと首都圏を中心に連日新型コロナ新規感染者数と重症者数で最多記録を更新したことで、医療体制も「臨界値」に達した。全国の新型コロナ患者専門病床の稼働率が初めて70%を越えた。全国の集中治療病床の稼働率(前日午後5時基準)は71%で、政府が非常計画を緊急検討する条件(75%)に迫っている。新規感染者が集中的に発生している首都圏(ソウル、仁川、京畿)の重症者病床の稼働率(前日午後5時基準)は83.74%で、連日80%を上回っている。 政府は首都圏に集中している重症者を分散させるため、移送可能な患者を忠清南道以南の地域にまで転院させている。しかし、大田(テジョン、96%)や光州(クァンジュ、86.21%)、忠清南道(76.32%)の病床稼動率も急速に上昇しており、これからは首都圏以外の地域への転院も難しくなる見通しだ。全国の準重症病床の稼働率も69.38%と70%に迫る中、仁川(100%)、京畿(88.53%)はほぼ飽和状態だ。
病床稼動率が高まるにつれ、病床が空くのを待っている待機患者も連日700人前後に達する。同日0時現在、首都圏で新型コロナ病床の配分を1日以上待っている待機患者は計778人だ。ウィズコロナ以前には病床待機患者がいなかったが、最近急速に増えている。
病床の動員が困難になったことを受け、政府は病床を追加で確保するための行政命令を発表した。中央災害安全対策本部(中対本)は同日の定例ブリーフィングで、「非首都圏の準重症病床を確保するための行政命令を本日施行する計画だ。これにより267の病床が確保されると予想される」と明らかにした。中対本の行政命令によると、首都圏以外の地域の上級総合病院や国立大学病院24カ所と総合病院4カ所の計28カ所の医療機関を対象に、準重症病床267床を確保する計画だ。防疫当局は行政命令のほかにも、首都圏を中心に拠点専門病院や感染病専門病院の病床を追加で指定し、中等症病床の場合は行政命令の目標以上に拡充する方針を明らかにした。今月5日と12日に2回にわたり病床動員行政命令を下した政府は、これまで病床792床(中等症730床、準重症48床、重症14床)を確保した。
政府は更なる病床確保のために努力しているが、病床稼動率が引き続き上昇しているため、医療現場では政府の対策が遅きに失したという声もあがっている。嘉泉大学吉病院のオム・ジュンシク教授(感染内科)は「現在の病床確保やさまざまな対策は結局2~3週間後に効果が出るだろう」とし、「現在、重症者は忠清圏を超え、さらに南にまで下らなければならない状況だ。今週と来週をどうやって過ごせばいいのか、対策がないのが実情だ」と述べた。
重症者数と新規感染者数が増え続けていることに対し、感染拡大の規模を減らす「防疫対策」の強化が必要という声もあがっている。新規感染者数や重症患者数、病床稼働率にいずれも赤信号が灯ったことを受け、政府はウィズコロナの履行を中止する「非常計画」の検討まで言及した。キム・ブギョム首相は同日午前、政府世宗庁舎で開かれた中対本会議で、「ウィズコロナが始まって4週目に入った。次の段階に進むかどうか考えなければならない時期だが、防疫状況が予想より深刻だ」とし、「首都圏だけを見ても、非常計画の発動を検討しなければならない切迫した状況」と述べた。
政府のウィズコロナ計画に支障が予想される中、日常回復支援委員会の防疫・医療分科委員は同日午後の会議で、首都圏のみを対象にした「非常計画」の施行について検討した。防疫・医療分科委員のホ・タク全南大病院教授(応急医学)は「新規感染者の規模を減らすために、首都圏を対象にした非常計画の発動が必要だ」とし、「ワクチン未接種者と、高齢患者のうち時間が経って感染予防効果が落ちた人の感染を遮断できる防疫パスの拡大などを検討すべきだ」と述べた。
政府は25日午前、政府ソウル庁舎で日常回復支援委員会の第4回会議を開催する。防疫・医療分科会の内容をもとに首都圏に「非常計画」を発動するかどうかなどを議論する計画だ。
イ・ジェホ、パク・ジュニョン、クォン・ジダム記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
登録:2021-11-25 06:43 修正:2021-11-25 07:01
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/41804.html
Source:脱亜論
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