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オリンピック元銀メダルの水泳選手、五輪から引退しドーピング公認大会に出場すると発表
7月に行われた世界水泳でレースの準備をするベン・プラウド選手2024年の夏に行われたパリ五輪で銀メダルを獲得したイギリスのベン・プラウド選手が、オリンピック競技から引退し、今後はステロイドなどの使用を認める高額賞金大会「エンハンスド・ゲームズ」に出場すると発表した。
この大会は、ドナルド・トランプ・ジュニア氏が支援するベンチャーキャピタルファンドなどの出資を受け、2026年に開催予定だ。
プラウド選手はインスタグラム(@benproudswim)で、「自分にとって新たな形で心を躍らせる、特別な機会を得た。これは終わりではなく、新たな章の始まりだ」と決意を綴った。
パリ五輪の50メートル自由形で銀メダルを獲得し、国際大会で数多くのメダルを手にしてきたプラウド選手だが、その決断の背景には金銭的な要素もあるかもしれない。
来年5月にラスベガスで開かれる初のエンハンスド・ゲームズでは、50メートル自由形の優勝者に25万ドル(約3700万円)、さらに世界記録を更新すれば100万ドル(約1億5000万円)が支払われるという。同様の報奨金は陸上100メートル走にも設定され、重量挙げも実施予定とされている。
スポーツメディア「The Athletic」によれば、プラウド選手は声明で「私の野心は常に“地球上で最も速い男”になることだった。最高のパフォーマンスを追求したい。エンハンスド・ゲームズは、人類の可能性を現代の手段で試すチャンスを与えてくれる」と語った。
パリ五輪で獲得した銀メダルを見せるプラウド選手一方で、水泳競技を統括する「英国水泳連盟(Aquatics GB)」はインスタグラム(@aquatics_gb)で、「強い失望」を表明し、「ベンの決断を断固として非難する」と批判。世界アンチ・ドーピング機関(WADA)も、同大会を「危険で無責任な構想」として以前から警告しているとBBCは伝えている。
こうした懸念に対し、プラウド選手は「健康こそ多くの人が指摘する点だが、教えられた手順や管理方法を踏まえれば、長期的に自分に影響を与えることはないと確信している。これが最も安全な環境だと感じている」と反論している。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。
Source: HuffPost




