09.26
トランプの政敵ジェームズ・コミー元FBI長官が起訴される。ロシア疑惑捜査めぐり、本人は無実訴え
アメリカ司法省は9月25日、ジェームズ・コミー元FBI長官を偽証や司法妨害の疑いで起訴した。
コミー氏を巡っては、トランプ大統領が訴追するようボンディ司法長官に圧力をかけていた。
ボンディ司法長官は起訴について、「権力の地位を乱用してアメリカ国民を誤った方向に導いた者に責任を取らせる」とXでコメントした。
ニューヨークの書店で開かれたイベントに出席したジェームズ・コミー元FBI長官(2025年5月19日)
今回の起訴は、2016年の大統領選挙でトランプ陣営がロシアと共謀して選挙を有利に進めたという、いわゆる「ロシア疑惑」に関連している。
コミー氏はFBIでこのロシア疑惑の捜査を行なっていたが、トランプ氏に2017年に解任された。トランプ氏はコミー氏が捜査で不正をしたと主張してきた。
コミー氏は2020年9月30日に議会で、「FBIの誰かに、匿名の情報源となるのを許可したことはない」と証言したが、司法省はこの証言が偽証であり、司法妨害だとして同氏を起訴した。
一方、コミー氏は無罪を主張しており、起訴後にSNSに投稿した動画で次のように述べた。
「私と家族は何年もの間、ドナルド・トランプに立ち向かうには代償が伴うことを学んできました。しかし、私たちに他の生き方は考えられません。私たちがひざまずいて生きることはありませんし、皆さんもそうであってはなりません。最近、心から敬愛する人から『暴君は恐怖を道具にする』と言われました。彼女の言う通りです。しかし私は恐れていませんし、皆さんにも恐れてほしくありません」
「その代わり、闘い、注意を払い、愛する国の未来のために投票してください。国の未来は投票にかかっているのです。私は司法省の現状に心を痛めていますが、司法制度は信頼しています。私は無実です。裁判を受けて立ちます。信念を持ち続けましょう」
CNNによるとコミー氏は26日朝に出頭する予定だ。
トランプ氏は起訴前の9月20日に、コミー氏のほか、民主党のアダム・シフ上院議員、ニューヨーク州のレティシア・ジェームズ司法長官ら自身の弾劾裁判に関わった政敵を名指しして「全員がとんでもなく有罪だ」とトゥルース・ソーシャルで主張。ボンディ司法長官に起訴するよう圧力をかけていた。
トランプ氏は投稿で「もうこれ以上遅らせることはできない。我々の評判と信頼が死にかけている。彼らは私を2度弾劾し、(なんと5回も!)起訴した。すべて根拠はない。正義は今すぐ実行されなければならない!!!」と書き込んでいる。
トランプ氏は長年、コミー氏は「魔女狩り」をしていると非難してきた。しかしコミー氏を解任後、ロバート・ムラー特別検察官主導で行われた捜査では、ロシアが2016年の選挙に影響を与えようとしたことが確認された。
この捜査では、ロシアとトランプ陣営の共謀は確認できなかったものの、トランプ氏が「無罪」であることも証明されなかったと関係者は述べている。
トランプ氏は2025年9月、コミー氏を訴追しなかったバージニア東部地区のエリック・シーベルト連邦検事代行を辞任に追い込んだ。
ニューヨークタイムズによると、シーベルト氏は辞任前に、コミー氏とジェームズ氏に対する訴追は根拠が乏しく、起訴に至らない可能性が高いと司法省の上層部に伝えていた。
トランプ氏はシーベルト氏の後任として、ホワイトハウス顧問で自身の元個人弁護士だったリンジー・ハリガン氏を任命した。
ハリガン氏は検察官としての経験が全くなく、ホワイトハウスではスミソニアン博物館から「不適切なイデオロギー」を排除する任務にあたっていた。
トランプ氏はコミー氏起訴後の25日に「アメリカに正義がもたらされた!」とトゥルース・ソーシャルに投稿。「彼は長年にわたって我が国にとって非常に悪い存在だった。そして今、私たちの国に対する罪の責任を負い始めている」と起訴を歓迎した。
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。
Source: HuffPost




