2025
09.24

男性の「とるだけ育休」が減少し「手探り育休」の時代に?積水ハウスが「男性育休白書」最新版を発表

国際ニュースまとめ

持続可能な企業経営や働き手のジェンダー格差を是正する観点から、女性活躍を推進する取り組みが増加している。

共働きの子育て世帯も一般的になった一方で、依然として子育てや家事の役割が女性に偏りやすいことも事実だ。

企業努力などに支えられ、男性の育休取得率は増加傾向にあるが、育休中のパートナー同士が直面しやすいコミュニケーションの壁など、育休の「その先」に関する情報は比較的普及していない。

そうした中、積水ハウスは、より良い育休にしていくためのヒントを探ることを目的とした「男性育休白書 2025」の調査結果を発表。その内容を一部抜粋して紹介する。

「とるだけ育休」から「手探り育休」の時代へ?

今年で7年目となる今回の調査は、小学生以下の子どもと同居する子育て中の男女9262人を対象に実施。男性は自分自身の育休について、女性は男性パートナーの育休について回答した。

男性の育休取得率の変化男性の育休取得率の変化

未就学児と同居する人(5236人)を抽出し、男性の育休取得率を聞いたところ、約3人に1人(36.3%)の男性が育休を取得していることがわかった。

さらに女性を対象に、男性のパートナーが、「とるだけ育休」(育児休業を取得したものの、育児や家事への関与が少なく、育児をする本来の目的が十分に果たされていない状況)になっていたかを聞くと、「とるだけ育休だと思わない」(43.5%)が昨年(33.5%)より10ポイント高い結果となった。

また、育休取得を希望する男女に取得動機を聞くと、「会社からの指示で取得」(42.3%)より「自分の希望で自主的に取得」(79.8%)が多く、育児を自分ごと化し、育児に積極的な男性が多くなりつつあるようだ。

育休取得の動機や育休前の悩み育休取得の動機や育休前の悩み

一方で、育休取得男性の半数以上(53.6%)が「育休取得前、取得中に何をすればいいのか正直分からなかった」(53.6%)と回答しており、意欲はあるが、具体的な育児や家事への参加方法を模索している「手探り育休」が増えつつあるようだ。

育休期間の満足度を握るのは、パートナー同士の「確認」

続いて、男性育休に関する、女性パートナーの家庭内コミュニケーションの満足度を比較したところ、男性パートナーが「とるだけ育休」の女性の家庭内コミュニケーションの満足度は55.6%なのに対し、男性パートナーが「とるだけ育休」ではない女性は86.6%と、満足度が30ポイント以上の顕著な差を示す結果となった。

育休に関する男女別の悩みTOP5育休に関する男女別の悩みTOP5

実際に育休取得期間中に感じた悩みを聞くと、男女ともに収入面の心配が上位に入ったものの、男性は「パートナーの気持ちや変化に気を配るのが難しかった・疲れた」(21.9%)、女性は「自分ばかりが頑張っている・配慮していると感じ、不満が募った」(27.9%)、「意見の食い違いなどでストレスを感じた」(21.2%)などが上位を占めた。

育休取得に際しての満足度と家庭内コミュニケーション育休取得に際しての満足度と家庭内コミュニケーション

育休取得期間中の満足層と不満足層を比較したところ、満足層は88.1%が「育休取得期間の確認」の会話をしているのに対し、不満足層は57.4%にとどまった。

また満足層では70.6%が「育休中の役割分担の確認」について話し合っているのに対し、不満足層は35.9%と約半分という結果になった。育休期間をより充実した期間にするためには、パートナー同士が細かな確認を取り合い、現状を明瞭にすることが重要だと推察できる。

男性が育休を取得したことによる変化男性が育休を取得したことによる変化

一方で、男性育休がもたらすポジティブな効果を取得者本人と女性パートナーに聞いたところ、「子どもの寝かしつけや食事など、自分ひとりで任されても問題なく対応できると感じる」が男女とも1位(男性47.4%、女性38.8%)に挙げられた。

女性パートナーからは「健診や外出など子どもと2人での外出も計画的にこなせる自信がある」(29.9%)、「子どもの生活リズムを身体で把握しており、先回りして動ける」(26.8%)なども多く評価された。

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Source: HuffPost