米・ニューヨーク州オンタリオ郡ゴーラム町で8月30日夜に発生した倉庫火災が、地域に大きな衝撃を与えています。

火元となったのは、エコ・オペレーションズ社が所有する床面積約15平方キロメートルを超える倉庫。Finger Lakes Timesによると、倉庫内には使用期限切れの手指消毒液などが保管されており、その量はニューヨーク州の消防法を大幅に超えていたとされています。

地元のクリスタルビーチ消防署が公開した映像には、現場近くの溝に流れ込んだ手指消毒液がまるで溶岩のように赤々と燃える様子が映っており、町民に大きな衝撃を与えています。　

ゴーラム町のデール・ステル町長は「手指消毒液はアルコールを含み水に浮くため、側溝に届く前から燃えていた」とシラキュース.comに説明しました。

この火災には40以上の消防署が対応にあたり、泡消火装置も投入されましたが倉庫は全焼しました。負傷者は確認されていないものの、火災後には近隣のフリント・クリークで数百匹規模の魚の死骸が見つかり、州当局は下流域での釣りや遊泳を控えるよう住民に警告しています。

ゴーラム町は以前から倉庫の危険性を把握し、所有者に操業停止と危険物撤去を求めて提訴していましたが、対応はなされず裁判は10月に延期されたままでした。現在、米環境保護庁（EPA）と州環境保全局（DEC）が現地調査を進めており、大気や水質への影響を監視しています。　　

【動画】手指消毒液に引火し、「炎の川」に

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