2025
09.18

ABC、チャーリー・カーク殺害をめぐる司会者の発言で人気トーク番組を放送中止に

国際ニュースまとめ

アメリカ・ロサンゼルスで開催された第74回エミー賞に出席したジミー・キンメル氏(2022年9月12日)アメリカ・ロサンゼルスで開催された第74回エミー賞に出席したジミー・キンメル氏(2022年9月12日)

アメリカABCは9月17日、深夜トーク番組『ジミー・キンメル・ライブ』での、司会者ジミー・キンメル氏のチャーリー・カーク氏殺害事件に関する発言をめぐり、同番組を無期限で放送中止にすると発表した。

ABCの広報は「『ジミー・キンメル・ライブ』は無期限で差し替えられることになります」とハフポストUS版にコメントした。

放送中止の理由とされたのは15日の放送での発言だ。キンメル氏は、容疑者のタイラー・ロビンソンについて次のように発言した。

「我々は新たな低みに達しました。MAGA集団は、チャーリー・カークを殺した若者を、必死に自分たちの仲間ではないものとして描こうとし、できる限りのことをして政治的な点数を稼ごうとしました。責任のなすりつけ合いの合間には、悲しみの声もありました」

この発言は保守派の怒りを買い、FCC(連邦通信委員会)のブレンダン・カー委員長は処罰する可能性を示唆した。

カー氏はYouTuberのベニー・ジョンソンによるインタビューで、ABCと親会社のディズニーがキンメル氏の発言の責任を取らなければ、FCCが同局に制裁を科すことができると発言。

放送局が公共の利益に沿って運営されていないと判断した場合、FCCには罰金を科したり、ライセンスを審査したりする権限があると説明した。

ロサンゼルスのハリウッドにある「ジミー・キンメル・ライブ」スタジオ前に集まる報道関係者や通行人(2025年9月17日)ロサンゼルスのハリウッドにある「ジミー・キンメル・ライブ」スタジオ前に集まる報道関係者や通行人(2025年9月17日)

ABCの発表に先立ち、同ネットワークの32の系列局を運営するネクスター・メディア・グループが、『ジミー・キンメル・ライブ』の放送を打ち切ると発表していた。

ネクスターのアンドリュー・アルフォード放送部門社長は「わが国の政治的議論が非常に重要な時期において、キンメル氏によるカーク氏の死に関する発言は不快で無神経なものであり、私たちが拠点を置く地域社会の意見や見解、価値観を反映するものではありません」とプレスリリースで述べている。

「私たちは、放送する地域社会にキンメル氏の放送のプラットフォームがあり続けることは、現時点では公共の利益にならないと判断し、敬意ある建設的な対話の再開に向けて冷静になるため、番組を差し替えるという困難な決断を下しました」

ネクスターは8月にテグナを買収することで合意しており、この大型買収のためにFCCの承認を必要としている。

ABCの『ジミー・キンメル・ライブ』の放送中止の決定により、報道の自由に対する懸念がさらに高まることになった。

トランプ大統領はFCCによるABCやNBCのライセンス取り消しを求めているほか、9月にニューヨークタイムズを名誉毀損で訴えた。

トランプ氏は17日、ABCの決定を歓迎し、NBCに対しても、ジミー・ファロン氏やセス・マイヤーズ氏などキンメル氏と同様に自身に厳しいコメントをする司会者の番組を打ち切るよう求めた。

「アメリカにとって素晴らしいニュースだ。低視聴率に苦しむジミー・キンメル・ショーが打ち切られた。ついにやるべきことをやって勇気を示したABCを祝福する」と、トランプ氏はトゥルース・ソーシャルに書き込んでいる。

「キンメルは才能がゼロだ。コルベアよりも視聴率が悪いかもしれない。 残るはフェイクニュースのNBCにいるジミーとセスの二人の完全な負け犬だけだ。彼らの視聴率もひどい。NBCよ、やれ!!!」

ハフポストUS版の記事を翻訳しました。

【動画】放送中止の理由とされたジミー・キンメル氏の発言

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Source: HuffPost