2025
08.01

ガザで広がる「大規模な飢餓」米国人医師が語る“後戻りできない地点を超えた”現実

国際ニュースまとめ

現在、パレスチナ・ガザ地区では210万人のパレスチナ人が大規模な飢餓に直面している。 

イスラエル軍が米国の支援のもとガザへの攻撃を続けるなか、イスラエルのネタニヤフ首相は「最小限の人道支援物資」の供給を許可すると発表。トランプ大統領は現在のガザの状況についてハマスに大きな責任があるとし、イスラエルの政策を疑問視しなかった。

こうした状況によりガザの飢餓は深刻化し、この先数千人の死が差し迫っていると専門家は警告する。すでに6万人以上のパレスチナ人が殺害されており、犠牲者はさらに増える見込みだ。

WHO(世界保健機関)はガザ地区において「栄養失調が危険な段階にある」とし、医療のサポートを受けられないことを考えると、この危険性は過小評価されていると指摘した。

栄養失調の2歳の男の子、ヤザンくん(2025年7月23日、ガザ市西部アル・シャティ難民キャンプ)栄養失調の2歳の男の子、ヤザンくん(2025年7月23日、ガザ市西部アル・シャティ難民キャンプ)

「世界急性栄養失調スコア(GAM)」と呼ばれる国際的な指標において、ガザにいる100万人の子どものうち、すでに15%以上がこの基準を満たしており、重度の急性栄養失調は5〜10%いるとされている。

また、多くの子どもたちに神経機能障害や認知機能障害が広がり、大人も骨と皮の状態で、傷が治らず二次感染も発生。外傷だけでなく、飢餓による暴力の後遺症に苦しんでいる人も多くいた。高齢者は水を飲むことすら困難で、軍事的に仕組まれた飢餓の後遺症は、あまりにも異常で狂気じみている。

栄養失調により体重がわずか25キロしかないパレスチナ人の少年、アティフ・エイド・アブ・ハテルさん、17歳。ガザのアル・シファ病院で治療を受けている栄養失調により体重がわずか25キロしかないパレスチナ人の少年、アティフ・エイド・アブ・ハテルさん、17歳。ガザのアル・シファ病院で治療を受けている

こうした状況を語ったのは、6月にガザを訪れ医療活動を行った米国の救急医マーク・ブラウナー氏だ。

彼は爆撃音が絶えない中、病院で多くの患者を治療し、現地の医療スタッフが飢えに苦しみながら献身的に働く姿を目撃した。援助拠点は射撃場と化し、多数の少年が銃撃を受けていたという。

ブラウナー氏は「ガザでは飢餓による死の転換点をすでに超えた」とし、飢餓と暴力は世代を超えてPTSDを残し、イスラエル兵士にも深刻な影響を及ぼすと警告する。

1歳半のムハンマド・ザカリヤ・アイユーブ・アル=マトゥークくん。ガザで飢餓と栄養失調に苦しむ何千人もの子どもの一人だ。極度に衰弱したマトゥークは、ミルク、食料、基本的な生活必需品が一切手に入らないガザのテントで生き延びようと必死に闘っている1歳半のムハンマド・ザカリヤ・アイユーブ・アル=マトゥークくん。ガザで飢餓と栄養失調に苦しむ何千人もの子どもの一人だ。極度に衰弱したマトゥークは、ミルク、食料、基本的な生活必需品が一切手に入らないガザのテントで生き延びようと必死に闘っている

ブラウナー氏は現在、イスラエル軍の人権侵害を調査するよう米議会に求めるキャンペーンを展開しており、米国が軍事支援を停止すべきだと訴えている。 

ハフポストUK版の記事を翻訳・編集しました。 

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Source: HuffPost