2025
07.31
07.31
第14回 「教科書裁判の闘士」家永三郎における史観の転回
家永三郎が書いたものを通時的に見ていくと、そこにはある「思想の変化」が露呈している (C)時事
(前回はこちらから)
清張が描いた「歴史教科書の利権」
松本清張に「カルネアデスの舟板」という短編がある。『文学界』1957年8月号に掲載されたこの作品は二人の歴史学者の葛藤がテーマである。主人公格の玖村は新進気鋭の「進歩的」歴史学者。対する大鶴は玖村の師匠で戦前には大変な権勢をふるっていたものの、その「国家主義」的言動がたたり戦後には公職追放の憂き目に…
Source: Foresight

