07.17
就職活動に向けた企業の取り組みは「早めが吉」?最新調査で見えてきた就活の「今」
多くの大学で夏休みが始まる7月。講義のないこの期間を使って、就活に着手し始める学生も多いのではないだろうか。
“はじめてのキャリアを選ぶ、就活サイト”「ONE CAREER」を運営する「ワンキャリア」は、2027年卒の学生向けに就職活動の状況に関する調査を実施。
調査結果を一部抜粋して紹介する。
【調査概要】
調査名:27卒 就職活動に関するアンケート
調査期間:2025年5月14日〜22日
調査機関(調査主体):ワンキャリア
調査対象:2027年卒の大学生・大学院生
調査方法:インターネットを利用したアンケート調査
有効回答数:690件
業界・職種選びで最も重要視することは?
就職活動の終了希望時期について聞いたところ、全体の34.5%の学生が「2026年1〜3月」と回答した。「2026年1月以前」の回答を含めると、全体の42.6%が進級前に就職活動を終了したいと考えていることが明らかになった。
志望業界志望業界に関しては「メーカー」(35.4%)が最多となり、約3人に1人という結果になった。次いで「IT・通信」(11.3%)、「コンサル・シンクタンク」(8.8%)が続き、1位とは大きな差が開いた。
各業界の内訳を見てみると、メーカーでは「食品・飲料」(33.2%)、IT・通信では「システム・ソリューション」(46.4%)、コンサル・シンクタンクでは「戦略コンサル」(42.6%)がそれぞれトップとなった。
志望業界を決める際に最も重視していること業界・職種選びの軸として最も重視する項目は、共に「自分が持っている能力・専門知識を活かせそうな業界/職種」であることが最多(業界:34.2%、職種:43.0%)となった。とくに職種では、26卒調査時の調査では28.2%であったのに対し、27卒では43.0%と大きく増加した。
企業でのリスキリングやジョブ型雇用など、働き方やキャリアの形が多様になった現代、自身の能力や専門知識を活かした働き方を実現したい学生が増加していることがうかがえる。
約3人に1人が、転職を視野に入れている
続いて将来的な転職(または起業)を視野に入れながら就職活動をしているかを尋ねたところ、約3人に1人(34.6%)が「はい」と回答しており、自身の能力に合わせてキャリアを積極的に構築していくことが一般的な選択肢になっていることがうかがえる。
将来的な転職(または起業)を視野に入れながら就職活動をしている学生の割合また、前述の業界・職種選びの軸として最も重視する項目において「平均年収が高い業界であること」が13.2%にとどまっていることからも、新卒では収入よりも自身の能力向上などに重きを置き、転職などを通じて長期的に収入を上げていくキャリアプランを持っている学生も多いのかもしれない。
企業は長期的に自社で活躍する働き手を求める上で、学生の就活における早い段階からキャリアパスを例示する必要がありそうだ。
調査結果を振り返り、同社マーケティング部の東諒太朗さんは「早期化傾向の中、27卒のほとんどの学生が就活に取り組み始めました。しかし、自分のやりたい仕事やキャリア観を明確化していくのはまだまだこれからです。夏のインターンシップへのエントリー・選考や参加、企業説明会などのイベントに出席する中で、自分の考えを整理したり、社員や他の学生とコミュニケーションの機会を設けたりすることで、目指したい業界・業種・企業、その選択の軸といった輪郭が形作られていきます」とコメント。
さらに「企業は学生に対して、自身の『働くことに関する軸』を整理(する機会を提供)したり、業界や職種を知る機会を提供したりすると同時に、自社の事業や魅力を伝えるとよいでしょう」と企業にアドバイスしている。
Source: HuffPost




