06.22
知ってる?「さけるチーズ」が誕生した意外なきっかけ。さいて食べるユニークなチーズは、偶然の産物で生まれた
コンビニ商品の定番、「さけるチーズ」。雪印メグミルクのロングセラー商品は、今年で発売から45周年を迎えた。
「さいて」食べられるという楽しさが、子どもから大人まで人気だが、このユニークな商品はいったいどのようにして誕生したのか。
その背景にあったのは、意外なきっかけだった。
さけるチーズ「サキイカみたい」?!偶然の産物で生まれたアイディア
今ではお馴染みとなった人気アイテムだが、その誕生は、意外なきっかけの「偶然の産物」だったという。
雪印メグミルクによると、さけるチーズのアイディアが生まれたのは、山梨県小淵沢にあるチーズ研究所。当時は雪印乳業だった。
研究所の所員がチーズを伸ばしてみたら、日本のおつまみの定番「サキイカ」のようになることを発見し、アイディアが生まれた。
「仕上げ段階でミョーンと伸ばしてひっぱると、きれいにさけて面白い。まるでサキイカみたい」という呟きが、ロングセラー商品開発の発端となった。
困難だったのは「大量生産」
実は、さくことができるチーズの製法はチーズ職人には古くから知られているそう。
チーズをお湯につけ、もちをこねるように練り、それをひっぱって折りたたむ。チーズが細長くなるように直径1cmほどになるまでひっぱり、水につけ、それを切って塩づけにし、完成だ。
作り方のイラストこのような手法でストリングチーズをつくっている工房はあるが、難しいのは大量生産。安定した品質を保ちながらマスで生産することの難易度が非常に高いのだという。
開発担当者は試行錯誤を重ね、この障壁を乗り越えた。しかし、「どうやって大量生産しているのか」ということは、トップシークレット。社長や関係者の他の社員にも非公開だという。
過去最高の売上を記録。その秘密は
発売当初のパッケージ研究を重ねて大量生産への道を切り開いた同社は、「ストリングチーズ」として1980年に販売をスタート。当初は、「しお味」と「スモーク味」があった。
その後、15周年の1995年に商品名称を「さけるチーズ」に変更。今では、コンビニなどで常に見かける身近なアイテムとなっている。
2024年には、過去最高の売上を記録。「第43回食品ヒット大賞」や「マーケター・オブ・ザ・イヤー2024」も獲得した。
高い人気や成功の秘密は、新しいフレーバーの発売やプロモーション活動にある。
元々は大人が「おつまみ」として食べることを想定して開発されていたが、「おやつ」として子どもなどからも親しまれたことから、「コンソメ味」などおやつ向けフレーバーの拡大にも注力してきた。
ファンからの声に応え、今では「バター醤油味」や「ローストガーリック味」「とうがらし味」など6種類で展開している。
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Source: HuffPost





