06.21
国連、「子どもに対する重大な権利侵害」でイスラエルを2年連続で名指し。パレスチナでの被害が地域別で最多に
ガザ地区のブレイジ難民キャンプへのイスラエルによる空爆で負傷し、病院で治療を受けるパレスチナ人の子ども(2025年6月17日)国連は6月21日までに、子どもと紛争に関する報告書の2024年版を発表した。
紛争下における子どもに対する重大な権利侵害は前年から25%増加し、2024年に過去最多の4万1370件を確認したという。
権利侵害の内訳は、子どもの殺傷1万1967件(うち殺害は4676件、負傷は7291件)▽人道支援の妨害7906件▽徴用・利用7402件▽誘拐4573件だった。
学校への襲撃、性的暴力のほか、誘拐や徴兵などの被害も増加しているという。
報告書は、国家主体(政府軍、治安部隊)が国際法に違反し、子どもに対して重大な権利侵害を犯した国として8カ国(コンゴ民主共和国、イスラエル、ミャンマー、ソマリア、南スーダン、スーダン、シリア、ロシア)を名指しした。
イスラエルがリストに含まれたのは、昨年に続き2年連続となる。
権利侵害が確認された地域別では、パレスチナが最多の8544件で、このうちガザ地区は4856件、東エルサレムを含むヨルダン川西岸地区は3688件だった。
国連事務総長特別代表(子どもと武力紛争担当)のバージニア・ガンバ氏は、「世界中の政府や武装集団は、子どもに対して与えられるべき特別な保護を認めるどころか、18歳未満を子どもと定義する国際法を公然と無視しています」と非難した。
「これを許してしまうことは、単に子どもたちを守れないというだけでなく、安全に育ち、学校に通い、尊厳と希望を持って生きられる未来そのものを奪うことになります」
ガンバ氏は「私たち全員に、今この苦しみを終わらせるために緊急に、かつ意を決して行動する責任があります」と国際社会に向けて訴えた。
報告書は、国連が独自に検証できる違反行為のみを数え上げていることから、国連は「重大な違反行為や被害を受けた子どもの実際の数は、これよりはるかに多いと思われる」としている。
Source: HuffPost




