06.18
「サウナで性病は移る?」ラランド・ニシダが直球質問。感染症専門医の答えは?梅毒感染者急増で知っておくべき“2つの誤解”
梅毒の感染者が日本で急増している。梅毒は主に、セックスなど性的接触によって、口や性器などの粘膜や皮膚から感染する性感染症だ。2011年以降に感染報告数が増え、2022年以降は年間で1万件を超える感染事例がある。
そんな中、注目を集めている音声配信番組がある。SpotifyやApple Podcastなどで配信されている『ニシダとまつきの性々堂々』だ。
様々な理由で聞きにくい・話しにくい「恋愛やセックスにまつわるお題」についてトークする内容で、お笑いコンビ「ラランド」のニシダさんと、タレントのまつきりなさんがMCを務める。佐藤昭裕医師が院長を務めるKARADA内科クリニックが提供・制作協力している。
番組は、センシティブな性やセックスに関する話題について、ニシダさんの軽妙な進行で時折笑いを交えながら展開していく。第7回「性病のリアル」の配信には佐藤医師が出演し、性感染症に関するよくある「誤解」を解き、適切な予防・早期治療の大切さを訴えた。番組収録に立ち合い、出演者に話を聞いた。
『ニシダとまつきの性々堂々』収録の様子そもそも、性病ってなぜ問題?医師が解説
感染症を広く専門とする佐藤医師は、コロナ禍で多くのメディアに出演し、新型コロナウイルスへの対応について解説してきたことでも知られる。
現在は性病予防のための診療サービス「JUST IN CASE」を立ち上げ、性行為後72時間以内の内服で梅毒・淋病・クラミジアの感染を予防する薬やHIVの予防薬を処方している。「性感染症予防の敷居を低く、気軽なものにしたいという思い」から、診療から処方までオンラインで完結していることが特徴だ。
そもそもなぜ、性病予防が重要なのか。佐藤医師は「性感染症は不妊の原因になる。女性だけでなく男性の不妊の原因にもなり、梅毒の場合は、赤ちゃんに梅毒が移る『先天性梅毒』となるケースがあるから」だと話す。
妊娠している女性が梅毒に感染した場合、流産や死産のリスクが高まったり、母子感染によって赤ちゃんが梅毒にかかった状態で生まれる先天梅毒となったりするケースもあるといい、感染した場合は早期に適切な治療が必要だ。
ニシダさんは「将来の家族計画に影響を及ぼしますよね」と受け止めていた。
佐藤昭裕医師に質問をぶつけるラランド・ニシダさんよくある2つの「誤解」。医師がズバリ回答
番組では、性感染症に関してよくある2つの「誤解」や疑問について佐藤医師が解説した。
佐藤医師は、20代の女性の梅毒感染者が急増していると指摘。この現状にどうアプローチするかが、性感染症の領域での課題となっているという。
「コンドーム(避妊具)をしていても梅毒が移る事例がある」ということは、広く知られていない事実の一つだという。多くの人がコンドームをしているからと安心してしまう現状があるという。
佐藤医師は「(避妊や性病予防のための)コンドームをしていても梅毒は結構移ってしまう」と前置きした上で、「他の性感染症の場合は、粘膜と粘膜が接触して移るものだが、梅毒の場合は皮膚にも入り込む。コンドームを装着していても。覆われていない部分の皮膚に触れると、そこから移ってしまう。だから梅毒はコンドームだけでは100%予防できない」と説明した。
話を聞いたまつきさんは「世の中の人、全然知らないと思う」と驚くと、ニシダさんも深く頷いた。
また佐藤医師は、梅毒感染者に無症状の人が多い点にも言及。また、病気の進行に応じて、症状が出たり消えたりする傾向があるといい、「症状が出ている間に診断がつけば良いが、潜伏期間に人に移していく」と指摘した。
「コンドーム(避妊具)をしていても梅毒が移る事例がある」と聞き、驚くまつきりなさんサウナや銭湯で性病は移る?
続いて、「サウナや銭湯で性病は移るのか」という疑問。ニシダさんから「(性病は)サウナとかで移るか」と問われると、佐藤医師は「ほぼ移らないと思っていて良いと思います」と回答。
「尖圭コンジローマなどは移る事例はある」とした上で、HIVや梅毒、B型肝炎、クラミジアなどは基本的には移らないと考えていただいて大丈夫です」と説明した。
話を聞いたまつきさんは、「昔付き合っていた彼に『お風呂で性病を移された』と言われた。(当時は)『そうなんだ』と受け止めてしまった」と過去のエピソードを告白。
佐藤医師は「銭湯などで性感染症が移るなら、もっと(感染者)数がいるはずです」とした上で、「例えば、クラミジアに感染したと診断された人が『パートナーにどう説明すれば良いですかとよく問われます。その中の案として『お風呂で感染したと(相手に)伝えるのはどうですか』『サウナで移りませんか』などと聞かれますが、『移らないです』と明確に伝えています」という。
佐藤医師は「コンドームをつけていれば梅毒を完全に予防できる」「銭湯やサウナで性感染症が移る」という認識を改めるべきと話す。
KARADA内科クリニックの佐藤昭裕院長収録後の取材でニシダさんは、「オンラインで診療が完了するのは心理的なハードルが下がる」とコメント。まつきさんも「梅毒の潜伏期間の話に怖さを感じた。婦人科にピルをもらいに行くだけでも、名前をフルネームで呼ばれたりするとドキッとする。それを考えると、オンライン診療はありがたい」と話した。
佐藤医師によると、性病の予防は「予防薬の存在を知っているか、知っていないかが非常に重要」だという。番組は、感染症専門医の話を聞ける貴重な内容となっている。性感染症から自分の身を守るためにも、ぜひ聞いて参考にしてほしい。
Source: HuffPost




