2025
06.16

韓国のインスタント袋麺文化を日本へ。「辛ラーメン専門店」がオープン。韓国でお馴染みの自動ラーメン調理器も

国際ニュースまとめ

辛ラーメンの袋麺の数々辛ラーメンの袋麺の数々

日本でも大人気の韓国発「辛ラーメン」が6月10日、専門店『辛ラーメン粉食(ブンシク)POPUPストア』を東京の原宿、竹下通りにオープンした。日本第1号店となる。

「粉食(ブンシク)」とは、 小麦粉を中心とした、粉で作られた軽食のこと。今ではラーメンやキンパなど安く気軽に食べられる軽食全般のことをいう。

店舗では、韓国でおなじみの自動ラーメン調理器で、現地で人気の「漢江(ハンガン)ラーメン(ソウルの漢江沿いでインスタントラーメンを食べること)」に似た体験をしたり、インスタ映えするフォトスポットで写真を撮影することができる。

東京・原宿に新オープンした「辛ラーメン粉食POP UPストア」東京・原宿に新オープンした「辛ラーメン粉食POP UPストア」

【体験レポはこちら】辛ラーメン専門店に行ってきた。袋麺を作る楽しさにハマり、もうカップ麺には戻れないかも…(仮題)

【韓国の「袋麺」カルチャーの魅力を日本へ】

日本でラーメンといえば、しょうゆ、とんこつなどスープの味はもちろん、家系、二郎系など…こだわりを持つラーメン屋を思い描く人が多いだろう。

一方、韓国ではラーメン=インスタントラーメンだとか。

インスタントラーメンといえば、日本では便利なカップ麺が主流だが、韓国はその逆で、国内の即席麺市場の半数以上を袋麺が占めているという。

そもそも、韓国では日本のような「ラーメン屋」は一般的ではなく、それこそ「粉食店」でインスタントの袋麺を食べる人が多い。コンビニや食堂を中心に、袋麺を調理する「自動ラーメン調理器」がすでに3万台以上設置されているという。

今回オープンした『辛ラーメン粉食』ではまさに、韓国ローカルのように辛ラーメンを楽しめる仕掛けになっている。

農心ジャパンの成長戦略部門長のジョン・ヨンイル氏農心ジャパンの成長戦略部門長のジョン・ヨンイル氏

【写真で見る】新オープンの「辛ラーメン専門店」がこちら

辛ラーメンブランドにおいてはすでに、日本国内でも袋麺がカップ麺の売り上げを超えているというが、製造・販売を手がける農心ジャパンの成長戦略部門長のジョン・ヨンイル氏は今後さらに袋麺の「楽しさ」を日本に広げていきたいと話す。

「日本のインスタントラーメンと言えば、便利でクオリティが高く、それでいて安いカップラーメンが人気です」

「韓国のラーメンは袋ラーメンに一手間加え、ちょっとした食事を自分で作っているという楽しさや、煮込んでからの麺のもちもち感、そしてスープの旨味が評価されています。日本でもそういった理由で支持されており、袋ラーメンを中心にどんどん成長している最中です」

原宿の『辛ラーメン粉食POP UPストア』は、約1年間運営される予定だ。

【世界がハマる、辛ラーメン】

辛ラーメンは2024年10月にも、東京・原宿で約10日間のPOP UPストアを開催した。しかしあまりの人気に、入場するのに最大5時間待ったという人もいたほどだった。そのため今回の「辛ラーメン粉食」はファン待望のカムバックといえよう。

そんな大きなファンダムのある日本にオープンした『辛ラーメン粉食(ブンシク)』だが、実は世界では2号店となる。

すでに2025年4月に南米ペルーで第1号店がオープンしているのだ。

なぜペルー?と意外に感じるが、成長戦略部門長のジョン氏によると、「現地の代理店の熱意」、つまり強いラブコールがあったのだという。

しかし、もちろんそれだけではない。南米の人々はもともと辛いものを食べる習慣があり、辛ラーメンはすでに受け入れられていた。そこで市場を強化する話が出ていた矢先のタイミングだったという。

韓国では広く設置されているという自動ラーメン調理器韓国では広く設置されているという自動ラーメン調理器

また近年はヨーロッパでも人気があり、売り上げは急増。2025年にはオランダに農心の現地法人を立ち上げた。

辛ラーメンは今や、世界100カ国以上で販売されているグローバルブランド。世界での売上高は、2024年には1.3兆ウォン(約1400億円)を超え、過去最高記録を達成した。

韓国で1986年に販売され、1991年以降、韓国でのインスタント麺市場で不動の1位を獲得し続けている。日本でも2023年には国内売り上げ年間100億円を達成した。

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Source: HuffPost