06.15
OTC類似薬とは?市販薬と何が違う?保険適用外で「受診控え」や「経済的負担」を日本医師会が懸念
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6月13日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)で、「OTC類似薬」の保険適用の在り方の見直しを検討することが盛り込まれた。
「OTC類似薬」とは何か。市販薬と何が違うのか。骨太の方針に明記されたこととは。日本医師会は以前から、OTC類似薬の保険適用除外には「重大な危険性が伴う」として強い懸念を表明している。
「OTC類似薬」とは?
「OTC」とは「Over The Counter」の略で、薬局などで店頭販売されている薬を指し、一般に「市販薬」とも呼ばれてきた。処方箋なしで購入することができ、保険適用はない。
一方、「OTC類似薬」とは、市販薬と効果やリスクなどが似ていながら、購入時には医師の処方箋が必要となる薬のことを言う。保険が適用され、購入時の自己負担は薬価の1~3割に抑えることができる。
社会保険料の負担軽減策として維新が求める
日本維新の会は、2025年度の予算案をめぐる自民・公明両党との協議の中で、社会保険料の負担軽減策として、「OTC類似薬」を公的医療保険の対象から外し、全額自己負担にすることを提案してきた。
6月13日に決定された骨太の方針で、「現役世代の保険料負担を含む国民負担の軽減を実現するため」として「OTC類似薬の保険給付の在り方の見直しについて十分な検討を行う」と明記された。
骨太では、「医療機関における必要な受診を確保し、子どもや慢性疾患を抱えている方、低所得の方の患者負担などに配慮しつつ」、見直しを検討するとしている。
年内の予算編成までに検討される見通しで、早期に実現が可能なものについて、2026年度から実行する予定。 朝日新聞によると、厚生労働省は「現時点ではOTC類似薬の厳密な定義は決まっていない」としているという。
「受診控えによる健康被害」など懸念
日本医師会は、社会保険料の削減を目的にOTC類似薬の保険適用除外を進めることについて、「重大な危険性が伴う」として、以前から強い懸念を表明している。
2月の記者会見で、宮川政昭常任理事は主に3点を指摘した。
▽医療機関の受診控えによる健康被害
:患者が自己判断で市販薬を使用し、適切な治療を受けられずに重篤化する可能性が高まるとともに、結果として治療が遅れて合併症などを引き起こし、かえって高額な医療費が発生するリスクがあることを指摘した。
▽経済的負担の増加
:「市販薬は処方薬に比べて価格が高く設定されており、特に経済的に困窮している人々の負担が増えてしまう」と説明。さらに「医療アクセスが制限されることで健康格差が広がり、結果として社会全体の健康水準が低下する恐れがある」とも述べた。
▽薬の適正使用が難しくなること
:日本は「ヘルスリテラシー」が国際的に比較して低い位置にいるという調査結果があるといい、「そのような状況下で医師の診断無しに市販薬を選ぶことは、誤った薬の使用や相互作用による健康被害の拡大につながる」と指摘した。
Source: HuffPost




