06.05
3割の父親、仕事・育児の両立求め「転職・部署異動」。若年層では「仕事を中断しても子育てに専念したい」
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「パートナーと対等に家事や育児に関わる」「育児と仕事の両立をしたい」ーー。
ワーキングペアレンツ向け転職サービス「withwork」を運営するXTalent(東京都)は5月29日、現代の男性が思い描く「理想の父親像」に関する調査結果を公表した。
働き方の多様化や共働き家庭が増加する中、多くの父親が「子どもの誕生によって生活や家庭に対する考え方が変わった」と回答したほか、仕事と育児の両立を実現するため、「転職や部署異動」を経験した人も一定数いることが判明。
特に若年層では、「可能なら仕事を一旦中断してでも子育てに専念したい」と考えている人が多いことも分かった。
「子どもの誕生で生活や家庭への考え方が大きく変化した」
調査は5月7日〜18日、ネット上で実施。20〜60代の男性264人が回答した。
まず、「理想の父親像」について回答を求めたところ(複数回答)、最も多かったのは「子どもの意思を尊重し、対話を大切にする」(79.9%)だった。
「子どもと向き合い、共に学び成長する」(75.4%)、「パートナーと対等に家事や育児に関わる」(70.1%)と続き、上位には対等・積極的に家庭に関わる父親像がランクインした。
一方、「家長としての威厳・権威を示している」(8.3%)や「子どもに弱さを見せない、強い存在である」(4.5%)を選ぶ人は少なかった。
次に、「子どもの誕生によって生活や家庭に対する考え方が変わったか」と聞くと、「大きく変化した」が74.5%に上った。「多少は変化した」(18.7%)と合わせると、93.2%が変化を感じていることになる。
「大きく変化した」「多少は変化した」と回答した人に詳細を尋ねたところ、「仕事とプライベートのバランスを考えるようになった」(77.9%)が最多で、「柔軟な働き方への関心が強まった」(70.1%)と続いた。
子どもの誕生によって仕事や家庭に対する考え方は変わりましたか?「仕事を一旦中断してでも子育て」も2割超
調査では、「仕事と子育てのバランス」についても聞いた。その結果、「仕事と育児を両立したい」が約7割(69.7%)を占め、「可能なら仕事を一旦中断してでも子育てに専念したい」も2割超(21.6%)となった。
「可能なら仕事を一旦中断してでも子育てに専念したい」と回答した人を年齢別で見ると、「20代」が66.7%、「30代」が24.2%、「40代」が18.5%、「50代」が17.6%となり、若い人ほど仕事と子育てのバランスについて考えていることが判明。
同様に役職別で見ると、「リーダー層(主任、課長、係長)」が24.4%、「一般社員」が23.2%、「経営層(取締役、役員、代表)」が17.0%、「マネージャー層(部長、本部長)」が9.8%の順となった。
また、「仕事と子育てのバランスの理想を実現できているか」を質問したところ、「実現できている」は28.8%、「多少実現できている」は36.7%だった。
実現できていない点がある人にその理由を聞くと(複数回答)、「仕事が忙しく時間が取れない」(71.7%)がその他の回答を引き離して多数を占めた。
このほか「育児意欲にネガティブな影響を与えている職場の特徴」を挙げてもらうと、「長時間労働が常態化している」(64.6%)、「過剰な業務量」(63.4%)が上位を占めた。
さらに、子育てと仕事のバランスを考えた時に、88.3%が「フルリモート / 出社とリモートのハイブリッド」が理想的だとも回答している(複数回答)。
「育児意欲にネガティブな影響を与えている職場の特徴」3割超が「転職や部署異動をした」
では、仕事と育児を両立しやすい環境を求めた人はどのような行動をとっているのだろうか。
「転職や部署異動をしたり、考えたりしたことがあるか」という問いについて、30.3%が「転職や部署異動をしたことがある」と答えたほか、12.4%が「具体的に活動中、または近々実行に移す予定」と回答した。
「転職や部署異動をしたことがある」を年代別で見ると、「20代」が50.0%と半数を占め、「50代」が35.3%、「30代」が32.3%、「40代」が26.1%と続いた。
同様に役職別で見ると、「一般社員」が42.5%、「マネージャー層(部長、本部長」が36.6%、「リーダー層(主任、課長、係長)」が23.3%、「経営層(取締役、役員、代表)」が17.0%の順だった。
調査を実施したXTalentの上原達也代表は、「この数年で『父親像』は大きく揺れ動いている。いまだに残る『一家の大黒柱』や『仕事一筋』」といったステレオタイプと、当事者である男性たちが思い描く“ありたい姿”との間に、明確なギャップが生まれている」と指摘。
今回の調査からは、「“両立を望んでも、現実には実現できていない”父親たちの声」も表面化し、その壁となっているのは「長時間労働や柔軟性に欠ける働き方」だとした。
また、このテーマは子育て当事者に限られた課題ではなく、「経験豊富なミドル世代が育児期を迎えることで、キャリア形成に新たな視点を持ち、自分らしい働き方や貢献の形を模索している」とした上で、「彼らの可能性を企業がどう受け止め、活かしていくかは、採用や定着の観点からも非常に重要なテーマだ」と結論づけた。
より育児と両立しやすい環境を求めて、転職や部署移動をした、または考えたことはありますかSource: HuffPost




