06.03
李在明(イ・ジェミョン)とは?韓国大統領選で当確。小卒で「少年工」→弁護士に。これまでの経歴は
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6月3日に投開票が行われた韓国の大統領選挙で、最大野党「共に民主党」の前代表、李在明(イ・ジェミョン)氏の当選が確実になったと、公共放送のKBSが伝えた。
今回の選挙は、24年12月に戒厳令を宣布した尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の罷免を受けて行われた。
2022年の大統領選挙では尹氏に僅差で敗れ、2回度目の挑戦となった李氏。これまでの経歴などをまとめた。
少年工から人権派弁護士。そして政治家へ
現地報道によると、李氏は1963年に韓国中部にある慶尚北道の安東市で生まれた。
家は貧しく、生活は苦しかった。当時の義務教育であった小学校を卒業したあとは、家族でソウル近郊の城南市に転居し、野球のグラブを作る工場などで「少年工」として働いた。
苛酷な労働環境だったといい、工場のプレス機に左手首を挟まれ、腕が変形する後遺症を負った。障害6級の判定を受け、兵役は免除になった。
中卒、高卒検定を取得して1982年に中央大学法学部に入学し、奨学金を得ながら大学を卒業。司法試験に合格した後は、城南市に弁護士事務所を開き、労働組合や農民団体の支援を行なうなど、人権派の弁護士としての道を辿った。
妻の金恵京(キム・ヘギョン)氏とは弁護士として活動を始めた後に出会ったといい、現在は2人の息子がいる。
2010年に城南市長に初当選し、8年務めた。17年の大統領選にも挑戦したが、「共に民主党」の党内選挙で文在寅(ムン・ジェイン)元大統領に敗れた。2018年からはソウル近郊の京畿道知事に就き、行政手腕と率直な物言いがたびたび注目され、知名度をあげた。
22年の大統領選では、わずか0.73ポイント差で「国民の力」の尹前大統領に敗れた。
その後、「共に民主党」代表に就任し、24年4月の総選挙では、与党「国民の力」に大勝し、定数300の国会で過半数を上回る議席数を獲得した。12月に尹前大統領が戒厳令を宣布した際には、弾劾訴追案の可決を主導して職務停止に追い込むと同時に、次期大統領候補として名をあげた。
今回の大統領選の公約では、格差が広がる中での経済回復や、「民主主義の回復」などを掲げた。
2度目の挑戦での大統領就任となったが、一方で、市長を務めていた頃の城南市の都市開発事業をめぐる不正事件に関連し、2022年の大統領選時のインタビューで虚偽の発言をしたなどとして、公職選挙法違反の罪に問われている。
24年11月の一審で、懲役1年執行猶予2年の有罪判決を受けたが、二審のソウル高裁は25年3月に逆転無罪を言い渡し、検察側が上告。
その後ただちに審理が開始され、5月1日に大法院(最高裁)は、二審の無罪判決を破棄し、審理をソウル高裁に差し戻した。
判決を受け、「共に民主党」は「大法院の不当な大統領選への介入だ」として強く反発した。やり直しの裁判は当初5月15日に開かれる予定だったが、李氏は延期を求め、高等裁判所は大統領選後の6月18日に開くと発表した。
李氏の大統領就任式は、6月4日に行われる見通しだ。
Source: HuffPost




