2025
05.30

骨折・失神続出も熱狂続く「チーズ転がしレース」。命がけの伝統行事が今年も開催(イギリス)

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イギリス南西部のグロスターシャー州クーパーズヒルで、毎年恒例の「チーズ転がしレース」が開催され、2025年も世界中から集まった参加者たちが命がけの滑降を繰り広げた。

このイベントは、急斜面を転がる約3キロのダブルグロスターチーズを追いかけ、最初にゴールした者がチーズを手にするというシンプルかつ過酷な内容。ばかばかしいレースであると同時に、骨折や失神者が続出する「世界一危険なレース」としても知られている。  

【動画】骨折、失神続出!これがチーズ転がしレースだ

今年の大会では計7レースが実施され、そのうち2つは過去の優勝者を追悼する特別レースだった。注目を集めたのは、ドイツ出身のトム・コプケさん(23歳)。昨年に続いて男子第1レースを制し、見事2連覇を達成。「頭を空っぽにして突っ込んだ」「命をかけて勝ち取ったチーズ」とBBCに勝利の喜びを語った。YouTubeチャンネル「Tooleko」で36万人以上の登録者を持つ彼も、レース中に負傷し、腹部には擦り傷、服は泥と草で染まっていた。

女子レースでは、ロンドン大学の学生、エヴァ・センダー・ローガンさん(20歳)が初優勝。「伝統あるイベントに参加できて光栄です。下る途中で頭をぶつけたけれど、無事にゴールできてよかった」と語ったが、実はチーズは苦手だという。 

地元出身のルーク・プリースさんはスーパーマン姿で男子第2レースを制し、「父も出ていた。夢みたいだ」と興奮を隠さなかった。観客数は数千人にのぼり、レースの模様はまさに“混沌”。転がる、跳ねる、滑る…多くの参加者が転倒し、救護を受ける姿も目立った。ある観客は救急搬送され、地元当局は「このイベントは医療体制に大きな負担をかけている」と警鐘を鳴らしている。

かつてこのレースで23勝を上げたレジェンド、クリス・アンダーソンさんは「遅く走る方が危ない。後ろからぶつかられるから」とCNNに語り、出場する息子にも本気で挑むよう諭している。なお、アンダーソンさん自身もチーズの味は「後味が強くて苦手」だという。

命の危険と隣り合わせのこのレースは、毎年世界中の“無謀な勇者”たちを惹きつけてやまない。

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Source: HuffPost