05.25
キリンの「電流が流れるスプーン」が「日本マーケティング大賞」で奨励賞を受賞。塩分を増やさずに味わいだけ増強できる?
高齢化や人口減少による社会福祉の持続性に関する懸念などから、健康意識への関心が高まりつつある。
キリンホールディングスは、電気の力で減塩食品の塩味やうま味を増強する「エレキソルトスプーン」が、日本マーケティング協会が主催する「第17回 日本マーケティング大賞」において「奨励賞」を受賞したことを発表した。
塩分摂取量を増やすことなく、味わいを約1.5倍に増強
エレキソルト明治大学の宮下芳明研究室との共同研究により開発された「エレキソルトスプーン」は、2024年5月に日本国内で限定販売が開始された。
本製品は、スプーンの先端から食品に微弱な電流を流すことで、ナトリウムイオンを舌の表面に引き寄せ、塩味やうま味を強く感じさせる仕組みだ。食塩摂取量の多さが課題となっている日本の食文化において、注目を集めている。
今回の受賞のポイントについて、同社は「食塩の過剰摂取という社会課題に対して、食器を変えるだけで減塩食をよりおいしく楽しめる新しいアプローチを提供した点や、『おいしさと健康を両⽴できるサステナブルな社会づくり』に向けて挑戦し続けている点が評価された」と発表している。
連携を通じて目指す『おいしさと健康を両⽴できるサステナブルな社会』
今回の受賞を受けて、同社ヘルスサイエンス事業部の佐藤愛さんは「受賞の理由となった『おいしさと健康を両⽴できるサステナブルな社会づくり』は、キリンだけで実現できるものではありません。このビジョンに共感し、一緒に挑戦をしてくださっている企業や機関の関係者の皆様のご尽力があってこそ、この賞を受賞することができました。心より感謝申し上げます。これからも食のおいしさと楽しさを提供できるよう、邁進して参ります」とコメントし、イノベーションにおける多様なステークホルダーの連携の重要性を強調した。
また、同社は「エレキソルトは今後もスプーン以外の食器類への展開や減塩食メニューの開発提案を進め、さまざまな企業や自治体と連携し、エレキソルトの活用シーンや市場の拡大を図ります。エレキソルトは、お客様が楽しく・おいしく・健康的な食習慣を実現できるサービスの提供と健幸な社会の実現を目指します」とコメントを発表している。
第17回日本マーケティング大賞の表彰式は、6月12日(木)品川プリンスホテルで開催される予定だ。
Source: HuffPost




