05.15
日焼け止めを塗って出動、ご褒美はアボカド。小さな猫ほどのネズミが地雷探知でギネス記録
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CNNなどによると、カンボジア・シェムリアップ近郊で活動する地雷探知ネズミ「ロニン」が、これまでに最も多くの地雷を発見したネズミとして、4月4日の「世界ネズミの日」にギネス世界記録に認定された。
ロニンはアフリカオニネズミの一種で、全長約60センチと普通のネズミよりもはるかに大きい。紛争に苦しむ国々の市民を助ける使命のもと、ベルギーのNGO「APOPO」によって、地雷を探知する訓練を受けたネズミだ。ネズミは嗅覚に優れ、体重も軽いことから、地雷を爆発させることがないという。
ロニンはタンザニアで1年かけて訓練を受けたのち、カンボジアに配備された。作業時は日焼けしやすい耳と尻尾に日焼け止めを塗り、集中力を維持するため勤務時間は1日12分。退勤後は壺型の寝床で仰向けに眠るという。報酬はアボカドやバナナのピューレだ。
これまでに19万4000平方メートル(テニスコート約1000面分)の地雷原を調査し、安全確保に貢献。APOPOの中でかつて最多記録を保持していた「マガワ」の71個の地雷・38個の不発弾を上回る功績を達成している。
カンボジアには現在も推定600万個の地雷が残っているとされ、1979年以降、約2万人が死亡、4万5千人が負傷している。APOPOによると、地雷原は学校の近くにも存在し、遊んでいた子どもたちが巻き込まれる事故も起きている。
ギネス世界記録編集責任者のアダム・ミルワード氏は「記録とは単に数字を塗り替えるだけでなく、固定観念を覆すこともある。ロニンと人間の協力関係はその好例」と称賛。APOPOは現在も地雷除去だけでなく、アフリカでは結核検出にもネズミを活用しており、動物と人間の協働による人道支援の可能性が注目されている。
Source: HuffPost




